グーグルがAI製品の名前をすべて「Gemini」に変えた理由

「Google IO 2023」に登壇したグーグル副社長のシシー・シャオ。

「Google IO 2023」に登壇したグーグルのシシー・シャオ。

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  • グーグルはAIアシスタントの名称を「Bard」から「Gemini」に変更する。
  • また、これまでで最もパワフルなAIモデルである「Gemini Ultra」へのアクセスも、ついにユーザーに提供される。
  • グーグルのシシー・シャオ(Sissie Hsiao)がリブランディングの背景を説明した。

2023年10月、Business Insiderはグーグル(Google)のAI製品「Bard」と「Google Assistant」の担当バイスプレジデントであるシシー・シャオ(Sissie Hsiao)と対談し、同社がこれらのサービスを 「Assistant with Bard」という新たなスーパープロダクトとして統合する計画について聞いた。

だが、もうその名前は忘れてもいい。今、すべてが「Gemini」になりつつある。

グーグルはこのほど、同社の最新かつ最も華々しいAI製品の名前を、その原動力となっている大規模言語モデルの名前に変更すると発表した。ほぼ1年前に発表されたチャットボット「Bard」は、「Gemini」と名前を変えた。またGoogle Workspaceで使うことができるコラボレーションAIツールの「DuetAI」は、「Gemini for Workspace」になる。

「Geminiを当社のAIブランドとして掲げるために、他はすべて一掃したようなものだ」とシャオは2月7日、Business Insiderに語っている。

「Geminiのモデルなのに、製品名は『Bard』というように、あまりにも多くの名前があると、ユーザーは混乱してしまう。結局のところ、ほとんどの人がGeminiというモデルを体験するのはこの方法(Bard)なのだろう。だから我々は、このモデルこそが製品だということを強調したかった」

グーグルは12月、最新のAIモデルであるGeminiを初公開した。それ以来、GeminiはBardチャットボットを動かしてきたが、最も強力なGeminiモデルである「Ultra」のリリースには至っていなかった。

そして2月7日、Bardから名前を変えたGeminiを通して、ユーザーはついにUltraにアクセスできるようになった。ただし、かつてのDuetAIへのアクセスを含む「Google One」に月額20ドル(約3000円)を払う必要がある。

「このモデルのクオリティは本当にすごい。このモデルがいかに洗練され、スマートなのかということに触れたユーザーは、とても驚くだろう」とシャオは言う。

「特に、文章やコンテンツを作成したり、パーソナリティのロールプレイをしたりすることに優れている。本当に強力だ」

つまり、Geminiのリブランディングによって、すべてがより首尾一貫したものになっている。OpenAIのChatGPTに追いつこうと必死になっているような感じでもない。

グーグルは、その一貫性のない、時には混乱を招くようなブランディングのアプローチで、長年に渡って散々嘲笑されてきた。中でも有名なのは、いろいろなものを寄せ集めたメッセージングアプリだった。

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