全スタッフに有料版ChatGPTを導入。月30万円で効率化を買えるなら安い?

  • 12,282

  • X
  • Facebook
  • LINE
  • はてな
  • クリップボードにコピー
  • ×
全スタッフに有料版ChatGPTを導入。月30万円で効率化を買えるなら安い?
Image: ギズモード・ジャパン

導入を決めたCEOの感想は「これはアリ」。

ほとんどの仕事に何かしらの影響を与えるというAI。職場に導入すべきか、いつ導入すべききか、どれほど導入すべきかを悩んでいる経営者の人は少なくないかと思います。とあるテック系スタートアップ企業のCEOは、会社一丸となって有料版ChatGPTを導入し、満足いく結果がでているといいますが、さてどういう状態なのでしょう。

120人の従業員に有料版ChatGPTを導入

全社員有料版ChatGPT導入を行ったのは、Web3アバターを作るGeniesというスタートアップ企業。CEOのAkash Nigam氏は、全社員(120人)のサポートとして有料版の「ChatGPT Plus」を導入しました。

ChatGPT Plusは月額20ドル(約2,700円)ですが、全員がPlusにアクセスするのにGeniesが必要なランニングコストは月額2,400ドル(約30万円)から。経理、開発、リサーチからデザイン部まで、すべての部署で3月にPlusを導入。ChatGPTの活用で単調作業を自動化でき、結果、会社全体の利益が向上するというのがNigam氏の考えでした。

導入して1ヶ月で、すでに仕事の加速が見られるといいます。取材したInsiderに「自分はとても倹約家でいっそケチだと思いますが、私としては、これが会社の成長と健康のためになると思っています」と語ったNigam氏。

メリットを享受できないケースもある

GeniesでのChatGPT活用は以下のようなもの。

開発部ではコードのデバッグ作業に活用。経営チームでは会社の戦略アイディア出しに活用し、数時間に及ぶブレインストーミングの時間を大幅カット。一方で、会社全体で活用OKにしたものの、ChatGPTに消極的な社員も一部いたといいます。

AIの活用については、SamsungがChatGPTへのコード共有で社内情報がリークしてしまったり、Amazonでは使用そのものが禁止されたりと、それなりに問題もついてまわります。また、サポートセンターに導入した事例で、生産性は上がるもメリットを享受できる人には偏りがあるという調査も出ています。

Geniesの話は導入たった1ヶ月での話なので、まだまだメリットもデメリットも本当のところはこれからでてくるのでしょうけれど。CEOの話だけでなく、社員側からも導入した感想を聞きたいですね。