IDCF テックブログ

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CentOS後継としてRockyを選択した理由

こんにちは、藤城(@tafujish)です。2021年10月にIDCFクラウドでのCentOS8互換のOSテンプレートについて取り上げ、Rocky、Alma、MIRACLEの3種類をリリースしたことを案内しました。

blog.idcf.jp

この時はCentOS8のEoLを想定しておりましたが、現在ですと2024年6月に迫ったCentOS7のEoLを見据えて採用OSを改めて選定しているという話を聞くようになってきました。そのなかで、IDCFクラウドはどのOSを採用するのかという質問をいただくことがしばしばありました。結論から言うと、Rocky Linuxを選びましたので、本日はその背景をご紹介いたします。

IDCFクラウドでの利用状況

2021年10月に、Rocky、Alma、MIRACLEの3種類のOSテンプレートをリリースしました。3種類出した理由は、ユーザーの方で自由に選んでもらおうと考えてのことです。では、実際の利用状況がどうだったかと言うとリリースしてから2022年8月までの集計を見ると、

Rocky:Alma:MIRACLE = 4:1:1

このくらいの割合で、IDCFクラウドのユーザーとしてはRockyの利用が多かったです。
ちなみに、この3つのどれでも良いというユーザーも結構おりました。

Rockyのパッケージ更新頻度

前回のブログで、Almaの特徴としてパッケージ更新が早いと言いました。逆に言うと、Rockyのパッケージ更新が遅いという状況でしたが、リリース当初と比べると、Rockyのリリース速度も改善されてきており、Almaと同等か少し遅いくらいと言う状況のため、ネガティブポイントがなくなりました。
ちなみに、9.0のリリースもAlmaの方がRockyよりもリリースが早かったです。

各ベンダーやメーカーの対応状況

前回でのブログでの通り、GCEやRancherとしてもRockyに対応しておりますが、IDCFのベアメタルサーバーサービスにて利用しているサーバーメーカーが対応しているのが3つの中だとRockyのみと言うこともあり、IDCFから連携や利用を考えるとRockyがスムーズな選択となりました。

まとめ

以上から、IDCFクラウド(コンピュート)でのOSテンプレートとしてはRockyを選択しますので、9系のリリースもRockyを優先します。AlmaやMIRACLEの9系のリリースは未定ですので、サポートや担当までご要望いただけますと幸いです。
ベアメタルサーバーサービスについてはRockyのみ提供となりAlmaやMIRACLEの対応予定はありません。

ちなみに、現在IDCFクラウドで利用いただいているAlmaやMIRACLEは変わらずにご利用可能です。中身が基本同じですので、現在稼働しているものをわざわざRockyにリプレースするまでの必要はないと考えています。

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