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In-App Review APIでAndroidアプリレビューがめちゃくちゃ改善した話

こんにちは。チャリチャリのAndroidエンジニアのteshiです。

アプリ開発に携わっている皆さま、御社のアプリのストア評価はいくつですか?評価を気にしていますか?

チャリチャリのAndroidアプリはリリース以来ずっとレビューを放置していたら、評価下がり続けて★1台に突入しそうになりました。

そこで先日ストアレビュー改善施策としてIn-App Review APIを導入したところ、劇的に評価が改善したのでその取り組みについて紹介します。

下がり続けるストア評価

レビュー施策前の2020年10月末の時点でチャリチャリのAndroidアプリのストア評価は★2.2でした。

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毎日普通に使ってくれているお客さまは多いのに、悪い評価は日に日に増えていきます。

ストア評価が低いことで、新規のお客さまは「悪い評価が多いからダウンロードするのはやめよう」となってしまいますし、協業を検討していただいている企業の方にも「このサービスは大丈夫なのか?」と不安に思われてしまいます。

このまま評価が下がり続けるとまずい…ということで、ストアレビュー改善施策を検討しました。

ストアレビュー改善施策

アプリに不満がある人は思いの丈をぶつけて積極的にレビューを書いてくれますが、満足して使っている人はあまりレビューを書いてくれません。

実際、チャリチャリのストア評価は低いですが、お客さまのライドの数値を見ていても正常にご利用いただいているお客さまがほとんどです。昨年秋に開発メンバーで福岡出張に行き、ユーザーインタビュー実施して自分も直接お客さまに話を聞いたときにも、便利に使っているという声を多く聞くことができました。

満足して使ってくれているお客さまも多くいるという確信を得たので、高評価をしてくれそうなタイミングでレビュー訴求をして、平均評価を高めていく方針でいくことを決めました。

In-App Review API

2020年8月に追加されたGoogle Play In-App Review APIは、アプリから離れることなくPlayStoreにレビューが送信できる機能です。

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https://developer.android.com/guide/playcore/in-app-review から引用

アプリで ReviewManager#launchReviewFlow() を呼び出すと画像のようなBottomSheetDialogが表示されて、お客さまは最短2タップでレビューを送信できます(この記事に貼り付けたスクリーンショットではコメントが必須になっていますが、リリースしたバージョンでは任意になっていました)。

注意点としては、In-App Review APIのダイアログは表示されるかどうかがアプリ側で検知できず「レビューをお願いします」などのご案内や、予め評価を選択させてからIn-App Review APIのダイアログを表示することができません。高評価ではなく低評価が増える恐れもあります(予め評価を聞くのは公式ガイドでもNGと記載されています)。

実装に関しては公式のドキュメントを参照ください。

レビュー訴求するタイミング

高評価が得られるようにお客さまが十分にサービスを体験したあとにレビュー訴求をします。チャリチャリでは、正常にライドできたあとのライド詳細画面と、マイル画面に仕込みました。

低評価が増加する懸念もあるので、保険としてRemoteConfigでレビュー訴求をON/OFF制御できるようにしました。

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結果…

リリースから1ヶ月半ほどでストア評価が★2.2から★4.2にアップしました! (2021/01/05時点)

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PlayStoreの平均評価のロジックは直近の評価に基づいて計算されるようになっているので、直近の高評価レビューの増加でここまで平均評価を上げることができました。

ずっと低い平均評価が続いていても、頑張れば評価が上がりやすくなっているのは良い仕組みですね。

社内にストアレビューを共有し、今後の改善に活かす

ストアレビュー改善の話から少し外れてしまいますが、Androidエンジニア以外の社内のメンバーにもストアレビューを見てもらえるような取り組みも同時におこないました。

プロダクトに携わるメンバー以外も巻き込んで、良いレビューはみんなで称賛したり喜んで、悪いレビューも貴重なご意見として受け止めて、サービス改善に繋げられるようにしていきます。

Redash

PlayStoreのレポートをBigQuery Data Transfer Service for Google Playを使ってBigQueryに同期して、Redashで可視化しました。

これでPlayConsoleの権限がないメンバーでもレビューの増加具合を確認できます。

https://cloud.google.com/bigquery-transfer/docs/play-transfer

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Slack

Google Play Developer APIからPlayStoreのレビューを取得するGASを作成し、一日のレビューをSlackのアプリレビューチャンネルにpostするようにしました。ついでにiOSのAppStoreのレビューも。

Slackに流すようにしたことで、いろんなポジションのメンバーがサービスに対する意見を目にしてコメントできます。

悪いレビューも放置せず、ちゃんと議論して対策を考えられるようになりました。

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おわりに

In-App Review APIは実装が簡単シンプルですし、ユーザーに気軽にレビューを書いてもらえるので導入してよかったです。

同じようにレビューが荒れがちなアプリでもIn-App Review APIの導入で改善するかもしれないのでぜひ試してみてはいかがでしょうか!

一時的に高評価が増えてもその状態が続かなければ意味がないですよね。チャリチャリは引き続き快適にサービスをご利用いただけるように、サービス改善をおこなっています。

サービス改善のために取り組んでいることに関しては、先日公開したこちらの記事もぜひご覧ください!

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