10月31日、Elton Jonesが「7 ways to use ChatGPT to shop smarter」と題した記事を公開した。この記事では、ChatGPTをオンラインショッピングの意思決定に活用するための7つのプロンプトについて詳しく紹介されている。
ホリデーシーズン——北米ではブラックフライデーやクリスマス商戦が集中する10〜12月——を前に、AIを使って賢く買い物しようという動きが広まっている。日本でも年末のボーナス商戦や年始セールの時期にあたり、衝動買いを抑制したい読者にとって参考になる内容だ。Tom's GuideのAIライターであるElton Jonesは、実際にChatGPTを日常の購買判断に使い続けており、その実践的なプロンプトをまとめた。単なる「AIに聞いてみよう」ではなく、具体的なプロンプト文をそのまま使えるのが本記事の実用的な価値だ。
一番刺さるのは「買うべきかどうか」を問い詰めるプロンプト
7つの中で最もユニークなのが、衝動買いを防ぐための第7のプロンプトだ。購入を検討している商品に対して、ChatGPTに「懐疑的だが公平な購買アドバイザー」として振る舞わせる。
I'm thinking about buying [product] for [$X] because [reason]. Act as a skeptical but fair purchasing adviser. Ask me up to five questions to establish whether I really need it. Then evaluate whether I should buy it, wait 30 days, buy a cheaper alternative, repair or reuse something I already own, or skip it entirely. Consider how often I'll use it, what problem it solves, and the opportunity cost of spending the money. Don't automatically encourage me to buy.
「自動的に購入を勧めるな(Don't automatically encourage me to buy)」という一文が効いている。Jonesによれば、この指示を入れないとChatGPTは購入を後押しする方向に流れがちだという。Jonesはこのプロンプトによって、単機能のキッチンガジェットの購入を何度か思いとどまり、代わりにマルチ機能の調理家電を選んだと述べている。
総所有コスト(TCO)を3年スパンで計算させる
プリンターやカメラ、ゲーミングPCなど、本体価格より消耗品やサブスクが高くつく製品カテゴリは多い。第6のプロンプトはこれを正面から問う。
TCO(Total Cost of Ownership=総所有コスト)とは、製品の購入価格だけでなく、運用・維持にかかるすべてのコストを含めた総費用のことだ。初期価格が安くても長期的に割高になるケースを見極めるために使われる概念で、IT機器や家電の購入判断でとくに有用とされている。
Calculate the estimated total cost of owning [product] for three years. Include the purchase price, essential accessories, subscriptions, maintenance, consumables, replacement parts and likely energy costs where relevant. Compare it with [alternative product] and show the assumptions behind each estimate. Identify any recurring fees or hidden costs I should check before purchasing.
3年間の総コストを競合製品と並べて試算させ、さらに「仮定の根拠を示せ」と要求している点がポイントだ。ChatGPTの出力をそのまま信じるのではなく、前提条件を明示させることで検証しやすくなる。
残りの5つを簡潔に整理する
| # | 用途 | プロンプトの骨格 |
|---|---|---|
| 1 | 予算内で最適な製品を探す | 用途・予算・優先事項を明示して5製品を推薦させる |
| 2 | 2製品を比較する | 性能・耐久性・保証・ランニングコストを横並びで比較 |
| 3 | セールが本当にお得か確認する | 定価・割引率・購入タイミングの妥当性を総合評価させる |
| 4 | カスタマーレビューのパターンを抽出する | 低評価レビューに絞り、繰り返し出る不満点・故障パターンを抽出 |
| 5 | 安価な代替品を探す | 必要な機能を列挙して、同等以下の価格で買える5製品を比較 |
第3のプロンプトでは、セール価格の妥当性をChatGPTに問わせる。単に「安い」という印象に流されず、定価からの割引率や購入タイミングとして適切かどうかを整理させる構成になっている。「FOMO(見逃す恐怖)に駆られた衝動買いを防ぐ」という観点で、第7プロンプトと組み合わせると効果的だとJonesは述べている。
第4のカスタマーレビュー分析プロンプトは実用性が高い。3星以下のレビューから共通の不満を抽出させ、「検証済みの事実と個人的な報告を分けて示せ」という指示が含まれている。Jonesはハードウェア購入前に低評価レビューを掘る習慣があり、ChatGPTはその作業を自動化してくれると述べている。
使う上での注意点
Jonesは記事末尾で重要な留保を付けている。価格・製品仕様・レビューは頻繁に変わるため、ChatGPTの出力が古い情報に基づいている可能性がある。そのため、ChatGPTのデータをそのまま鵜呑みにせず、自分でも確認する姿勢が必要だという。プロンプトに「Use current sources where possible and link to the evidence」を入れているのはその対策の一つだが、完全な保証にはならない点に注意が必要だ。
詳細は7 ways to use ChatGPT to shop smarterを参照していただきたい。