10月18日、PCMagが「ChatGPT Can Now Take Control of Your Chrome Tabs」と題した記事を公開した。ChatGPTのChrome拡張機能がブラウザのタブを能動的に操作できるようになった新機能について詳しく紹介している。
タブを「読む」から「操作する」へ
ChatGPTのChrome拡張機能は、2024年7月からサイドパネル(Side Chat)でタブの内容を読むことができていた。記事の要約、YouTube動画への質問といった用途だ。
今回のアップデートで、一段踏み込んだ。「Work mode」において、ChatGPTがタブを能動的にコントロールできるようになった。
なお「Work mode」とは、ChatGPTのChrome拡張機能が持つ動作モードのひとつで、ブラウザ上の操作をAIが代行できる状態を指す。通常の閲覧・要約支援とは異なり、フォームへの入力やタブの操作といった能動的なアクションが可能になる。
最も具体的な例として記事が挙げているのが、フォームの自動入力だ。歯科医の予約フォームのような登録画面を、手元の情報をもとに自動入力し、送信前に一時停止してユーザーに確認を促す、という動作が可能になった。「AIに全部やらせる」ではなく、送信前に必ず人間が確認するフローを挟む設計になっている点は、現時点の実用性と安全性のバランスを考えると理にかなっている。
他にできることとして以下が挙げられている:
- メッセージの送信
- ファイルのダウンロード
- 開いているタブのトピック別グループ化
サイドパネル不要に。@Chromeで直接呼び出し
従来はサイドパネルを開いた状態でしかタブをコンテキストとして使えなかったが、今回のアップデートでその制約がなくなった。
ChatGPTのWebアプリまたはデスクトップアプリのプロンプトに**@Chrome**と入力するだけで、Chromeのタブ情報を参照できる。特定のタブのみを参照したい場合は、そのページを明示的に指定することもできる。
対応ブラウザと料金
Chromiumベースのブラウザであれば、Chrome以外でも動作する。対応ブラウザは以下の通り:
- Google Chrome
- Microsoft Edge
- Brave
- Opera
- Vivaldi
現時点でFirefoxとSafariには非対応だ。
料金面での敷居は低い。無料プランを含む全ChatGPTプランで利用可能で、Chrome Web Storeからインストールできる。
AIへのタスク委任、ユーザーの心理的ハードルは依然として高い
ブラウザ操作を代行するAIエージェントの動きは、OpenAIに限らず業界全体で活発化している。OpenAI自身も2025年1月に発表した「Operator」でWebブラウザを自律操作するエージェント機能を提供しており、Googleも「Project Mariner」でChromeの操作代行を試みている。今回のChrome拡張機能によるタブ操作は、こうしたAIエージェントのトレンドを、拡張機能というより身近な形で実現したものといえる。
ユーザー側の受容については、2026年1月にOmnisendが実施した調査が引用されており、米国の消費者の約20%がAIへのトランザクション委任に不安を感じないという結果が示されている。裏を返せば、残る約80%は何らかの懸念を持っているということであり、AIによるブラウザ操作の普及には、まだ一定の心理的ハードルが存在する。フォーム送信前の確認ステップを設けている設計は、こうした懸念への現実的な配慮とも読み取れる。
詳細はChatGPT Can Now Take Control of Your Chrome Tabsを参照していただきたい。