9月30日、RuntimeWireが「OpenAI launches 'Login with ChatGPT' and routes plan usage into third-party AI apps」と題した記事を公開した。この記事では、OpenAIがChatGPTのプラン使用枠をサードパーティアプリと共有できる新機能「Login with ChatGPT」を開始したことについて詳しく紹介されている。以下に、その内容を紹介する。
ChatGPTのプラン枠が、外部アプリの"燃料"になる
OpenAIは9月29日付けのヘルプセンター更新を通じて、ChatGPT PlusおよびProユーザーが自身のプラン使用枠を選定済みのサードパーティアプリに提供できる仕組みを公開した。ユーザーはAPIキーを作成・共有することなく、外部アプリが行うAIリクエストを自分のプランから消費させることができる。
これは単なるSSOボタンではない。「Login with ChatGPT」でサインインする行為と、プランの使用枠を共有するかどうかの判断は別物だ。サインインだけであれば名前・メールアドレス・プロフィール画像のみが共有され、ChatGPTの会話履歴やメモリへのアクセスは発生しない。使用枠の共有を有効にして初めて、アプリ側がユーザーのプラン枠からトークンを消費できるようになる。
対応アプリと対象ユーザー
現時点でOpenAIが列挙している対応アプリは以下の通りだ。
オープンソース系(全ユーザー対象):
- OpenCode、OpenClaw、Pi by Earendil、T3
商用アプリ(Plus・Pro加入者のみ):
- Notion、Vercel、Devin(Cognition)、Warp、Amp、Kilo Code、Conductor、Hyperagent、Hermes Agent(Nous Research)、Vorflux、Dactyl
一方、Airtable・Canva・GitLab・HubSpot・Supabaseは「Login with ChatGPT」によるサインインには対応しているが、現時点では使用枠の共有には非対応だと明記されている。
使用枠の仕組み:増えるわけではない
重要な点として、この機能は追加のキャパシティではなく、既存の週次使用枠をアプリ間で分配するものだ。ユーザーはChatGPTのSettings → Usageから、アプリごとに週間上限を設定できる。
- あるアプリが上限に達しても、ユーザー自身の残量は影響を受けない(その逆も然り)
- 全体の週次枠を使い切った場合、ChatGPTクレジットの使用を別途有効にしていれば、クレジットからの消費に切り替わる
- OpenAIは「自動クレジット購入を有効にすると、プラン枠消費後に課金が発生する可能性がある」と明示的に警告している
また、使用設定ではアクションレベルの詳細ログは提供されない。どのアプリが何のリクエストに何トークン使ったかを細かく追うことはできない仕様だ。
開発者から見た技術的な境界
開発者向けには、オープンソースアプリ向けのフローが公式ドキュメントに公開されている。仕組みとしては、OAuthアクセストークンを通じて認可し、Responses APIの対象リクエストに適用するオプション権限として実装されている。
ただし、このプレビュー段階では以下の機能は非対応だ:
- 画像生成
- ファイル検索(File Search)
- Code Interpreter
- ネイティブのコンピューター操作(Computer Use)
- ホスト型コネクタ
ChatGPTのすべての機能を外部から呼べるわけではなく、あくまで定義された範囲内での使用枠共有にとどまる。
商用アプリや外部ホスト型アプリについては、公開フローではなく別途の申請フォームを通じた審査制となっており、現時点で誰でも統合できる状態ではない。
エコシステム戦略として読む
この設計の本質は、ChatGPTのプラン容量を外部製品への流通チャネルに変える点にある。ユーザーはAPIキー管理の手間なく外部ツールにAIを持ち込める一方、OpenAIはどの統合を許可するか・どれだけ消費させるか・クレジット課金をいつ発動させるかを引き続き管理下に置く。
対応アプリにDevin(コーディングエージェント)やVercel、Notionといったエンジニア・開発者向けツールが並んでいることも、ターゲット層が開発者コミュニティであることを示している。
詳細はOpenAI launches 'Login with ChatGPT' and routes plan usage into third-party AI appsを参照していただきたい。