8月24日、Dataconomyが「ChatGPT introduces locked chats for privacy」と題した記事を公開した。ChatGPTがPINコードや指紋認証でチャットをロックできる新機能を導入する可能性が浮上しており、その設計の詳細が明らかになっている。
ChatGPTにロックチャット機能が登場か
OpenAIのChatGPTに、特定のチャットをPINコードまたは指紋スキャンで保護できる「ロックチャット」機能が追加される可能性が浮上した。
この機能はAndroid Authorityが、ChatGPTのAndroidアプリ最新版の隠しコードを解析して発見したものだ。コード内には locked chats や protect chats といった文字列が含まれており、機能の概要が読み取れる。
特に注目されるのが以下のコード内の記述だ。
「チャットをロックして、通常のサイドバー・履歴・検索結果からタイトルと内容を非表示にする」
つまり、ロックされたチャットは通常の会話履歴から分離され、サイドバーにも表示されなくなる仕組みとなる見込みだ。
既存の「一時チャット」との違い
現在のChatGPTにも、プライバシーに配慮した機能として**一時チャット**(Temporary Chats)が存在する。一時チャットはセッション終了後に即座に消去されるため、履歴に残らない。
ロックチャットはこれとは異なるアプローチを取る。チャット自体は永続的に保存されるが、ロックで保護された状態で維持される点が新しい。医療相談、プレゼント計画、業務上の機密事項など、「消したくはないが他人には見せたくない」会話の保管に向いた設計だ。
スマートフォン自体にもPINや生体認証による画面ロックは存在するが、ロックチャットはアプリ内で特定の会話だけを保護する追加の保護レイヤーとして機能する。
※編集部の考察:類似のプライバシー保護機能はすでに競合サービスでも議論されている。GoogleのGeminiはGoogleアカウントの権限管理やアクティビティ設定と連動する形でチャット履歴の保存・削除を制御できるが、特定の会話を認証でロックするアプローチはまだ採用していない。MetaのMeta AIも同様に、会話単位のロック機能は持っていない。こうした点から、ChatGPTのロックチャットは現時点でユニークな設計を目指していると言える。なお、OpenAI自身もChatGPTのプライバシー機能を段階的に拡充してきた経緯があり、2023年に導入されたチャット履歴のオフ設定、2024年以降に強化されたメモリ機能のコントロールなどがその流れに当たる。ロックチャットはこの延長線上にある機能と位置づけられる。
メモリ機能との連携は未確定
未解決の点として、ChatGPTのメモリ・リコール機能との相互作用がある。ロックされたチャット内で共有された情報が、通常のチャットのメモリに反映されるのかどうかは現時点では不明だ。元記事では、メモリ機能が有効な場合、ロックチャット内の情報は他のロックチャットとの間でのみ参照される可能性があると推測している。プライバシー保護の実効性を左右する重要な点であり、正式リリース時の仕様が注目される。
リリース時期は未定
現時点では提供開始のタイムラインは発表されていない。OpenAIがこの機能を修正・中止する可能性もある。隠しコードから発見された段階であり、正式なアナウンスはまだない。AIアシスタントの利用が職場や個人生活に深く浸透するなか、会話単位でのきめ細かなプライバシー制御への需要は高まっており、正式な実装が待たれる。
詳細はChatGPT introduces locked chats for privacyを参照していただきたい。