8月17日、ライブラリアン・ブロガーとして知られるJessamyn Westが「How to disable or avoid intrusive AI」と題した記事を公開した。日常的に使うOS・ブラウザ・アプリに組み込まれたAI機能を無効化・回避するための具体的な手順を、サービスごとにまとめたリファレンスだ。短縮URL noai.duckduckgo.com でもアクセスでき、コミュニティのフィードバックをもとに継続更新されている。最終更新は2026年8月16日。
Windows 11のCopilot、EdgeのCopilotサイドバー、GmailのSmart Features、ZoomのAI Companion——これらはいずれも、ユーザーが意識して有効にしたわけではなく、アップデートや初期設定でいつの間にかオンになっている。近年のAI機能導入は「使いたい人が有効にする(オプトイン)」ではなく「嫌な人が自分で切る(オプトアウト)」が主流になりつつある。しかも無効化の設定画面はわかりにくい場所に分散しており、アップデートのたびに元に戻ることも多い。Westはこの煩雑な作業を図書館のドロップインセッションで繰り返し聞かれてきた経験から記事にまとめたと説明している。
最も手順が複雑な2つ:WindowsとChrome
Windows 11 / Copilot
Copilotの無効化は段階的な対応が必要だ。まずスタートメニューから右クリックでアンインストールを試みる。それが効かない場合は 設定 → アプリ からアンインストールする。それでも消えない場合(一部のビルドではOSに統合されている)は、設定 → 個人用設定 → タスクバー からトグルで無効化する。
さらに、メモ帳・写真・Snipping Tool・Xbox にはAIによる「テキストと画像の生成」機能がデフォルトオンで含まれており、別途オフにする必要がある。Office 365 / Outlook は各アプリごと・各デバイスごとに「Enable Copilot」チェックボックスが存在し、一括では無効化できない点に注意が必要だ。
GUI(グラフィカルな設定画面)での操作が面倒な場合は、O&O ShutUp 10 や Win11Debloat といったサードパーティツールが有効だ。より詳細な手順は How-To Geekの解説記事 にもまとめられている。
Chrome / AI Nano(GLIC)
アドレスバーに chrome://flags と入力し、「GLIC」(Google Live in Chrome)で検索する。絞り込まれた項目がすべてAI関連なので、確認できたものをすべて「Disabled」に設定する。続けて 「Gemini」 でも検索し、同様に無効化する。デフォルトが「Disabled」のものを誤って有効化しないよう注意が必要だ。
ブラウザ別の設定手順
Edge
edge://flags の検索ボックスで「AI」または「Copilot」と入力して該当フラグを無効化する。あわせて 設定 → 外観 → Copilot and sidebar からサイドバーをオフにし、言語設定 から「ウェブでの作文にCopilotを使用」も無効化する。
Firefox
バージョン148以降では 設定 → AI Controls → Block AI Enhancements をオンにするだけでよい。Googleを検索エンジンとして使っている場合は、UDM14拡張機能 でAI混入を減らせる。
DuckDuckGo
https://noai.duckduckgo.com にアクセスするとAI機能なしの検索が利用できる。デフォルト検索エンジンとして設定する手順は DDGのヘルプページ にある。
主要Webサービスの設定
Gmail
設定 → General → Google Workspace smart features から「Smart features」を2箇所オフにする。Gmailは過去にもオプトアウト型でAIアシスト機能を展開してきた経緯があり、アップデートのたびに設定が戻る可能性がある点に注意が必要だ。
Zoom
zoom.comにサインインし、Settings → Zoom AI タブ からすべての項目を無効化する。元記事が特に強調しているのが「新しいAIオプションが追加されるとデフォルトでオンになる」という点で、定期的な確認が必要だ。
Adobe Acrobat・Yahoo Mail・Slack
- Adobe Acrobat:環境設定 → Generative AI → チェックを外して保存
- Yahoo Mail:… More → Settings → AI Features → Message summaries をオフ
- Slack:AI機能のオフはワークスペースのオーナーまたは管理者のみが操作可能。一般ユーザーは個人では変更できないため、社内の管理者に依頼する必要がある。詳細はSlackのヘルプページを参照。
スマートフォン・モバイルアプリ
Android / Gemini
製造元によってはGeminiアプリを完全にアンインストールできる。できない場合は機能ごとに個別に無効化する:
- Gemini in Messages:プロフィールアイコン → Messages設定 → Gemini in Messages → トグルオフ
- その他のアプリ連携:プロフィールアイコン → Gemini Apps activity → Turn off(または Turn off and delete activity)。さらにConnected Apps(Personal Intelligence)からアプリごとに無効化
- 電源ボタン長押しの乗っ取り:設定 → システム → ジェスチャー → 電源ボタン長押し の設定を変更
- Suggested Replies / AI Sticker suggestions:設定 → チャット → Suggestions & smart replies → オフ
- AI message summaries:設定 → 通知 → AI message summaries(OSによっては 設定 → Chat → Private Processing)
Apple Intelligence(iPhone 15 Pro以降・iPhone 16以降・新しいMac/iPad)
設定(iPhone/iPad)またはシステム設定(Mac)→ Apple Intelligence & Siri → Apple Intelligence をオフ。ただしApple Intelligenceをオフにしても「このAppから学習」機能は別途残るため、設定 → Apple Intelligence & Siri → Apps から各アプリの「このAppから学習」を個別にオフにする必要がある。
ここに挙げた手順は現時点のものであり、各サービスのアップデートで設定項目の場所が変わることも多い。元記事はコミュニティからのフィードバックをもとに継続更新されているため、最新の手順を確認する際のリファレンスとして活用できる。
詳細はHow to disable or avoid intrusive AIを参照していただきたい。