8月3日、How-To Geekが「These 5 changes unlocked 100 percent of Claude's power」と題した記事を公開した。Claudeをチャットボットとしてではなく実務で機能するエージェントとして使いこなすための5つの設定変更を、具体的な操作手順とともに紹介している。
Claudeのウェブアプリは「入口」に過ぎない
多くのユーザーがClaudeをブラウザのチャット画面で使って終わっている。しかしAnthropicが提供しているのはウェブアプリだけではない。デスクトップアプリ(Cowork機能付き)やCLIツールのClaude Codeを含む複数のプロダクトが存在し、それぞれ用途が異なる。
最も効果的な乗り換え先がCoworkだ。デスクトップアプリ限定のこの機能では、PC上の特定フォルダへのアクセス権をClaudeに付与できる。これにより、会話ごとに情報がリセットされるチャット形式の限界を突破できる。
- 計画書・スプレッドシート・PDFなどをClaudeが直接作成してフォルダに保存する
- 次の会話で前回作成したファイルをそのまま参照できる
- ユーザー側のファイルをフォルダに置けばClaudeが読み込んで処理する
- フォルダ構造ごとClaudeに管理させれば、作業が積み重なるほど使いやすくなる
ソフトウェア開発向けには**Claude Code**が対応する。HTML・JSONなどのコードファイルの生成、プロジェクト構成、ローカルサーバーの起動、GitHubへのプッシュまで一連の開発ワークフローをCLI上で処理できる。
なお、CoworkとClaude Codeはデスクトップ専用だが、ターミナルアプリが利用できるAndroid端末なら回避策がある。元記事の筆者はGoogle Pixel 10の内蔵TerminalアプリにClaude Codeをインストールし、スマートフォン上でファイルシステムへのアクセスを伴う自動化を実現しているという。iPhoneや他のAndroid機種での同等の動作については未確認としている。
オープンソース・ローカルファーストのアプリへ移行する
ロックインされたデータは自動化の妨げになる、というのが記事の主張だ。
Google DocsやMicrosoft 365のようなクラウドサービスにデータが閉じ込められていると、Claudeはそのファイルを直接読み書きできない。一方、**Obsidian** のようにファイルをローカルのMarkdown形式で保存するアプリなら、Coworkが管理するフォルダに置くだけでClaudeが全ファイルを参照・編集できる。
記事では、ObsidianのVaultをCoworkフォルダに指定することで、デイリーノートの整理や財務データの抽出といった処理をClaudeに一括で任せた例が紹介されている。データが平文ファイルとして手元にあることが、AIとの連携における根本的な前提条件になりつつある。
残り3つのポイント:カスタム指示・Projects・MCPサーバー
元記事が挙げる残り3つの変更点も整理する。
カスタム指示(System Prompt)の設定
毎回「私はエンジニアです」「出力は日本語で」と書く必要がなくなる。Claudeの設定画面でカスタム指示を一度書いておけば、全ての会話にデフォルトで適用される。記事では、自分のライティングスタイルや好みのフォーマットを指示として保存する使い方が紹介されている。設定箇所はウェブ・デスクトップ双方の「Settings → Custom Instructions」から確認できる。
Projectsで会話を束ねる
ProプランおよびTeamプラン加入者が利用できるProjectsという機能では、関連する会話・ファイル・指示をひとまとめに管理できる。クライアント別、プロジェクト別に文脈を分離することで、「以前の会話でどう指示したか」を毎回説明し直すコストが消える。Claudeの公式プラン比較ページによれば、Proプランは月額20ドル(個人向け)から提供されており、Projectsはその主要な差別化機能のひとつに位置づけられている。日本円での価格は為替によって変動するため、購入前に公式ページで確認することを勧める。
MCPサーバーの接続
MCP(Model Context Protocol)はAnthropicが策定したオープン規格で、外部ツールをClaudeに接続するための仕組みだ。対応するMCPサーバーを設定すれば、GitHubのリポジトリ操作やブラウザ制御など、クリップボードの外にある世界へClaudeがリーチできるようになる。MCPの仕様自体はオープンソースとして公開されており、サードパーティ製のサーバーも多数開発されている。エンジニアにとっては最も可能性の広い拡張ポイントといえる。
まとめ:どこから始めるか
チャットボットとして使うClaudeと、Cowork・Claude Code・MCPを組み合わせて使うClaudeは、体験として別物になる。元記事が提示する優先順位は明確で、まずデスクトップアプリのCoworkを試し、次にデータを自分の手元に置くツール選びを見直すという順番が最も効果的な出発点だとしている。
Projectsについては料金プランの確認が前提になるが、カスタム指示の設定とMCPサーバーの接続は無料プランでも利用できる範囲が存在する。できることから順に試していくのが現実的なアプローチだ。
詳細はThese 5 changes unlocked 100 percent of Claude's powerを参照していただきたい。