7月2日、theguptalog.blogspot.comが「Former Microsoft dev built a 2.5KB Notepad clone with zero AI features」と題した記事を公開した。この記事では、元Microsoft開発者がAI機能を一切排除した2.5KBのメモ帳クローンを自作したことについて詳しく紹介されている。以下に、その内容を紹介する。
Windows XP時代のメモ帳を2.5KBで再現
元Microsoft開発者のDave Plummerが、**TinyRetroPadというテキストエディタを公開した。サイズは約2.5KB(1KBは1,024バイト)。Windows 11に同梱されている最新のメモ帳と比べると100分の1以下**のサイズだ。
Plummerは、Windows OSのタスクマネージャーを最初に実装したことで知られる人物。MS-DOS時代からMicrosoftでエンジニアとして働いてきた経歴を持ち、現在はYouTuberとして活動している。
TinyRetroPadは、以前Plummerが手がけた**HelloAssemblyプロジェクト**(tiny.asm)から派生している。tiny.asmは「Windowsで動作する最小のアプリケーション」を目指して作られたもので、TinyRetroPadはそこから「Dave's Tiny Editor」を経由してフォークされた。
なぜ2.5KBに収まるのか
TinyRetroPadの実装は、Windows APIが提供する「RICHEDIT50W」コントロールをラッパーとして包む構造になっている。つまり、テキスト編集の核心部分はOSに任せ、その上に最低限のUIだけを乗せるという設計だ。
さらに、ビルド時にCrinkler(実行ファイルを極限まで圧縮するリンカツール。デモシーンのプログラマーの間でよく使われる)の圧縮アルゴリズムを活用して実行ファイルのサイズを削っている。コードは全てアセンブリ言語で書かれており、メモ帳スタイルのメニューを備えながらもサイズへの妥協は一切ない。
完成した実行ファイルは、見た目も動作もWindows XP時代のメモ帳に近い仕上がりになっているという。
AIだらけになったメモ帳への反発
このプロジェクトの背景には、Plummer自身のMicrosoft製メモ帳に対する不満がある。
Plummerによれば、Microsoft在籍時代、エンジニアたちはメモ帳(プレーンテキスト用)とWordPad(RTF編集用)の役割分担を明確に守るよう指導されていた。それが今や、Windows 11のメモ帳は生成AIや画像埋め込みなどの機能を試す実験台になっている。
Plummerはその現状を好まず、AIを一切含まないシンプルなテキストエディタをゼロから作ることにした。TinyRetroPadには文字通り「no AI whatsoever(AIは一切なし)」だ。
開発者自身についての補足
記事では、Plummerの経歴についても触れられている。Microsoft退職後、彼はSoftwareOnlineという会社を設立したが、後にワシントン州司法長官事務所から消費者保護法違反で訴訟を起こされている。
記事はこの言葉で締めくくられている。
"The best software is the software that does one thing and does it well."(最良のソフトウェアとは、一つのことをうまくこなすソフトウェアだ)
詳細はFormer Microsoft dev built a 2.5KB Notepad clone with zero AI featuresを参照していただきたい。