4月18日、Phoronixが「The "NTFS Resurrection" Has Occurred For Linux 7.1」と題した記事を公開した。
Linux 7.1において、Linus Torvalds氏が「NTFSの復活」と表現する新しいNTFSドライバが正式にマージされた。Linux開発者のNamjae Jeon氏が4年間かけて全面的に書き直したこのドライバにより、LinuxでWindowsのNTFSファイルシステムを扱う際のパフォーマンスと機能性が大幅に向上する。なお、Linux 7.1は開発中のバージョンであり、正式リリースは2026年後半の予定だ。
LinuxにおけるNTFS対応は長年の課題となっている。WindowsとLinuxのデュアルブート環境や外付けドライブの互換性において、Microsoft独自のファイルシステムであるNTFSは重要な役割を果たしているものの、従来のLinuxドライバには様々な制約があった。
既存ドライバの限界と新ドライバの優位性
現在LinuxでNTFSにアクセスする方法は主に3つある。読み取り専用の旧NTFSドライバ、数年前にマージされたが開発が停滞しているParagon NTFS3ドライバ、そしてユーザーランドで動作するNTFS-3Gだ。しかし、それぞれにパフォーマンスや安定性の問題があった。
Jeon氏の新ドライバは、これらの問題を根本から解決することを目指している。より安定した書き込み対応、クリーンなコードベース、現代的なLinuxファイルシステムAPI対応を特徴とし、カーネル空間での高速なファイル操作を実現する。
Torvalds氏による「復活」承認の舞台裏
マージプロセスは一筋縄ではいかなかった。Linus Torvalds氏は当初、プルリクエストのGit構成に問題を発見し、一度コードを却下した。「適切なGitワークフローに従っていない」として、コード品質以前の手続き上の問題を指摘したのだ。
しかし、Jeon氏が修正版のプルリクエストを送信し、Torvalds氏の厳格な基準を満たした結果、正式にマージが承認された。Torvalds氏がこの変更を「NTFSの復活」(ntfs resurrection)と表現したことは、長年停滞していたLinuxのNTFS対応に新たな息吹が吹き込まれることを示している。
新ドライバの利用方法と今後の展望
新しいモダンなNTFSドライバを使用するには、カーネル設定で**NTFS_FS Kconfigスイッチを有効にする。現時点では既存のNTFS3ドライバもツリー内に残されている**ため、ユーザーはビルド時に選択可能だ。
Jeon氏は過去4年間、Samsung在籍時からこのドライバの開発を継続してきた。今回のマージにより、LinuxコミュニティはようやくWindowsとの真の互換性を持つ、高性能なNTFS実装を手に入れることになる。
新ドライバの詳細な変更点については、Linuxカーネルの公式Gitリポジトリで確認できる。また、NTFSの技術仕様についてはMicrosoft公式ドキュメントも参考になる。
詳細はThe "NTFS Resurrection" Has Occurred For Linux 7.1を参照していただきたい。