1月29日、Bogdanが「Bogdan's Blog – From Microsoft to Microslop to Linux: Why I Made the Switch」と題した記事を公開した。この記事では、長年Windowsを愛用してきたエンジニアが、近年のOS品質の低下や強引なAI統合、広告表示に耐えかねてLinuxへと完全に移行した経緯について詳しく紹介されている。

以下に、その内容を紹介する。
20年来の信頼が崩壊するまで
筆者は6歳の頃にWindows 98に触れて以来、20年以上にわたってWindowsと共に歩んできた。ソフトウェア開発者となった後も、MacではなくWindowsをメイン機に据えるほどの「Windows信者」であった。しかし、その信頼はMicrosoft自らの手によって崩壊へと向かう。
きっかけは、Windows 10での全画面広告や、作業を強制中断させる「同意なきアップデート」であった。「PCの所有者はユーザーではなくMicrosoftである」と言わんばかりの挙動に対し、筆者は次第に強い不信感を抱くようになる。

「24H2」アップデートがもたらした決定的な破綻
筆者の忍耐が限界に達したのは、最新の「24H2」アップデートが強制的に適用された時だ。このバージョンにより、Chromeブラウザが他のウィンドウの下に隠れると激しいフリッカー(描画の乱れ)を起こすという、理解しがたいバグに直面した。
システムの再インストールすら効果がなく、MicrosoftとNVIDIAが互いに責任を押し付け合う中、解決策は皮肉にも「不安定なはずのInsiderビルド(開発版)」を導入することだった。
筆者が挙げた、現在のWindowsユーザーが直面している課題は以下の通りだ。
- 基本機能を破壊するバグ: ブラウザのフリーズや描画異常が日常化。
- 強引な広告とAI: OSの至る所にCopilotやOneDriveの広告が表示される。
- 強制アップデート: ユーザーの意思を無視して更新され、システムが不安定化する。
- ローカルアカウントの排除: セットアップ時にMicrosoftアカウントが事実上強制される。
Linuxへの移行――「手間」の質が変わった
筆者はついに、Ryzen 9800X3DとRTX 5080を搭載したメインマシンに「CachyOS」を導入した。かつて「Linuxは手間がかかる」と言われたが、今や「Windowsの方が手間がかかる」というのが筆者の結論だ。
筆者が検証した2026年時点のLinuxの現状を、カテゴリー別に簡潔にまとめる。
- ブラウジング・開発: ChromeやDocker、各種IDEはネイティブで完璧に動作。
- 音楽制作: 「Bitwig Studio」を活用し、PipeWireによりWindows以上の低レイテンシを実現。
- ゲーミング: SteamのProtonにより、アンチチート搭載タイトルを除き、最新ゲームも遜色なく動作。
- システム速度: フォルダ展開やアプリ起動など、基本的なレスポンスがWindowsより圧倒的に高速。
Windowsが抱える構造的な欠陥
2025年、Windows 11には20件以上の重大なアップデートトラブルが発生した。筆者はこれを「バグのSpotify Wrapped(年末振り返り)」と皮肉り、以下の問題を指摘している。
- USBオーディオやウェブカメラの動作停止
- セキュリティ更新によるブルースクリーン(BSOD)の連発
- ファイルエクスプローラーやタスクマネージャーの応答不能
- ネイティブアプリの「React Native」化によるメモリ消費増大
Microsoftはコードの30%をAIが書いていると豪語するが、筆者はそれを「質の低いコード(Slop)」の量産だと切り捨てている。
結論:Microsoftが最大のLinux推進者となった
筆者がLinuxへ移ったのは、思想的な理由ではない。Microsoftがユーザー満足度を忘れ、利益とAI、そして広告を優先した結果、OSを「使用に耐えないもの」に変えてしまったからだ。
「Microsoftのサティア・ナデラCEOこそが、最も成功しているLinuxエバンジェリストだ。なぜなら、彼自身のOSがひどすぎるせいで、多くの人々をLinuxへ追い込んでいるのだから」と筆者は結んでいる。
詳細はBogdan's Blog – From Microsoft to Microslop to Linux: Why I Made the Switchを参照していただきたい。