1月9日、MacRumorsが「Apple Loses Safari Lead Designer to The Browser Company」と題した記事を公開した。この記事では、AppleのSafariチームでリードデザイナーを務めていたMarco Triverio(マルコ・トリヴェリオ)氏が、The Browser Companyへ移籍したことについて詳しく紹介されている。
以下に、その内容を紹介する。
AppleのSafariチームから、また一人シニアクラスの重要人物が去った。リードデザイナーを務めていたTriverio氏が、ArcやDiaといったブラウザを開発するThe Browser Companyに加入したのである。これは、AI主導のブラウザ競争が激化する中、Appleのブラウザチームから注目度の高い人材が流出するパターンが継続していることを示唆している。
巨大なバックボーンを得た「挑戦者」の立ち位置
今回の移籍の背景には、The Browser Companyを取り巻く環境の劇的な変化がある。同社は2025年9月、ソフトウェア大手のAtlassian(アトラシアン)によって約6億1,000万ドルで買収された。
単なるスタートアップから、JiraやConfluenceを擁する巨大企業の傘下へと移行したことで、同社は強固な財務基盤と企業向け市場へのアクセスを手に入れた。この「Atlassian」という巨大なバックボーンを背景に、AIブラウザ市場においてGoogle(Chrome)やApple(Safari)といった既存の巨人に本格的に挑もうとする姿勢が、今回の人材引き抜きにも反映されていると言える。
開発体制の強化
この移籍は、The Browser CompanyのCEOであるJosh Miller(ジョシュ・ミラー)氏のX(旧Twitter)への投稿によって確認された。同社はこれまでにもAppleのSafariデザインリーダーシップ層から継続的に採用を行っており、今回の動きはその最新事例となる。

(Xのエラーによりポストを埋め込めないのでスクリーンショットを掲載)
次世代ブラウザ「Dia」へのシフト
同社は、従来のブラウザの延長線上にはない新しいユーザー体験を追求している。特に2025年に発表された新ブラウザ「Dia」は、以下の特徴を持つ。
- AI主導のワークフロー: 生成AIツールやコラボレーション機能をブラウジング体験に直接統合。
- ナレッジワーカー向け設計: Atlassianの知見を活かし、単なる「閲覧」ではなく「タスク遂行」のためのツールとして構築。
- 高いデザイン性: Apple製ソフトウェアにも比肩する、視覚的な明快さとUXデザインへのこだわり。
Appleにとって、Triverio氏の離脱は、2025年を通じて顕著となったシニアスタッフの流出という広範な傾向に拍車をかける形となった。強力な資本を得た競合他社が、Appleの設計思想の核心を知る人材を次々と吸収している現状は、今後のブラウザ市場の勢力図に影響を与える可能性がある。
詳細はApple Loses Safari Lead Designer to The Browser Companyを参照していただきたい。