バックログとスプリントが示す「全体」と「個」の往復運動
DRANK
スクラムの「バックログ」と「スプリント」という二つの単位は、よくできた構造である。特に、プロダクトバックログとスプリントバックログの関係は、チームの適応性を保つための往復運動を生み出している。 プロダクトバックログはチーム全体の責務である。そこでは、誰がやるかよりも、まず何を実現すべきかが中心に据えられる。視点は広く、時間軸も長い。プロダクトの方向性と学習の蓄積がここに宿る。 一方、スプリントに入ると話が変わる。スプリントバックログに落とし込まれることで、「誰がどう動くか」という個の責務が立ち上がる。抽象だったものが、具体的な手触りを持ち始める。 プロダクトバックログをこ