11月28日、Zig言語の公式ブログが「Migrating from GitHub to Codeberg ⚡ Zig Programming Language」と題した記事を公開した。この記事では、ZigプロジェクトがGitHubからCodebergへとホスティング環境を全面移行した理由と背景、さらに今後の運用方針について詳しく紹介されている。

以下に、その内容を紹介する。
GitHub離脱を決断した背景
Zigプロジェクトは10年間GitHub上で開発されてきた。しかし、GitHubがMicrosoftに買収されて以降、開発体験の劣化が徐々に進行していたと記事は指摘する。
Zigプロジェクトの開発者であるAndrew氏は、以下のような問題を挙げている。
- 動作の劣化:軽快だったUIが重く、しばしば壊れるようになった。
- 技術基盤の品質低下:JavaScriptフレームワーク依存による不安定化。
- GitHub Actionsの不調:
- バグ対応や改善が放置
- CIジョブがランダムにスケジューリングされる「vibe-scheduling」現象
- 手動介入ができず、masterブランチさえ検証不能になる事態も発生
これらにより、CIハードウェア増強などの対処を行っても根本的な解決には至らず、ホスティングプラットフォームを移行する判断に至った。
さらにZigには「LLM/AI禁止ポリシー」が存在するが、GitHubが積極的にCopilotの「Issueを自動生成する機能」を押し出すことで、このポリシー違反が増えている点も懸念材料となった。
GitHub Sponsorsの扱いとその課題
GitHub Sponsorsは、Zigの初期の資金調達を大きく支えた仕組みであり、現在でも寄付収入の大部分を占めている。しかし現在は以下の懸念があるとされている。
- GitHub Sponsorsを立ち上げたDevon Zuegel氏(記事では“天使のような存在”と評される)が離任し、以降プロダクトの停滞が続く
- プラットフォーム依存性が高く、長期的にはリスク(=負債)となり得る
そのためZig Software Foundationは、継続寄付を行っている支援者に対し、**Every.orgへの移行**を推奨している。
GitHub Sponsorsで提供していた「名前掲載」「リリースノート掲載」などの特典については、Every.org側と協力し、今後も継続できるよう調整中である。
Codebergへの移行方針
記事では、移行計画がすでに発動していることが明示されている。
- GitHubの
ziglang/zigはread-only化 - 正式なリポジトリは
[https://codeberg.org/ziglang/zig.git](https://codeberg.org/ziglang/zig.git)に移行 - 問題管理はGitHub側を残す「copy-on-write」方式
- GitHubのIssue/PRは移行せず放置
- CodebergではIssue番号を30000から開始し、番号の重複を防ぐ
- 既存のGitHub側Issue/PRは今後も参照し、対応も行う
→ 開発者はGitHub側に残っている情報を無理に移行する必要はない
総括:プラットフォーム資本主義への対抗
記事の締めくくりでは、Zigの創設者Andrew氏が次のようなメッセージを述べている。
- 大企業による買収とプラットフォーム資本主義
- 競争を抑制する弱い独占禁止規制
- 富の集中
こうした状況が悪化する中、非営利プラットフォームは「コモンズを守る最後の砦」であるとし、Zigの移行はその価値観に基づいた選択であると強調している。
詳細はMigrating from GitHub to Codeberg ⚡ Zig Programming Languageを参照していただきたい。