
老いるAI人格育成エンジンを自作する
BRANK
はじめに世の中にはAIキャラクターというジャンルがあります。キャラクターの行動・応答をLLMで生成したりすることで、自律的な存在を制作するジャンルです。ChatGPTの登場以降、技術は急速に発展し、今ではAIに配信をさせる「AITuber」と呼ばれるものまで誕生しています。近年までは「あらかじめ開発者やユーザーが設定したキャラクター像に則り動作する」AIキャラクターが標準でした。これは制作者意図を反映するには適切ですが、静的な設定資料だけではAIは予測の範囲内でしか振舞えません。僕はAIに、経験から学び、笑ったり泣いたり、自分なりに考えて創作したり、時には悩んだりする存在になってほしいと願っています。そこで、制作者の意図を超えて行動してくれる存在、「蒼月ハヤテ」を作ろうと考え、まずはその行動を創発する「人格」を育成するためのエンジンを制作しました。 上記の分析結果を踏まえて、そこで見た情景を主観的に、そしてその世界に入って思ったことを詳細に記述してください。 このプロンプトにより、AIは傍観者から当事者へと視点を切り替え、その世界での主観的な情景、強く抱いた実感、そして「人生において10年以上覚えているであろう」レ…