ケント・ベックの最近出た本。
ケント・ベックは、プログラミング界のアース・ウィンド&ファイアーくらいの立ち位置のレジェンド。エクストリームプログラミングなどを提唱していた人。
- リファクタリングは本来、振る舞いを変更せず、という前提があったのが、いつのまにか世間のリファクタリングは振る舞いを破壊するようになってしまった。本書ではちょっとした改善を「整頓」と呼んでいる
- コミュニティに、最初は面白い人が集まってくるけど、だんだん面白くない人がやってきて、そのコミュニティはおしまい、みたいな話と通じる気がする。そのうち整頓も破壊行為と同一視され嫌われていきそう。
- かなりレジェンドな立ち位置の人の本だけど、意味の切れ目に、空行を入れよう、というテクニックが紹介されている
- 今やらない直したいことリストを「お楽しみリスト」として取っておくテクニックが紹介されている
- 社内では「おやつ」と呼ばれている
- 近年、自立型エージェントがこういうタスクを片付けてしまうので、エンジニアのおやつ不足が叫ばれている
- こういうちょっとした変更はPull Requestも出さずにマージしよう、というテクニックが推奨されている。可逆性のある変更なので、どんどんやりましょう、最初の方は失敗するでしょうが練習しましょう、とのこと
- キャッシュフローやオプションという経済的な考えを用いて、今整頓するか、後で整頓するかの議論をしている
- キャッシュフローはわかったけど、オプションは、じゃがいも売り買いの説明を3回くらい読んでもよくわからなかった。あとでもうちょっと調べる
- 5分で分かるオプション取引(日経225ミニオプション) | マネックス証券
- 本の元になっているMediumでは、じゃがいもの話ではなくて、株の売り買いの話で説明されていた
- Decisions, Decisions or Why Baskets of Options Dominate | by Kent Beck | Medium
- 3巻シリーズだそうで、残りの2巻も楽しみ
- エクストリームプログラミングはどうなったの?個人でのプログラミングの話しかしていないんだけど、と思ったら、3巻シリーズの1巻目では個人の活動にフォーカスしている、という形らしい
そんなケント・ベックが来日するイベントが来月予定されていて、這ってでも見に行きたい。と思っていたら、もうケント・ベック部屋は満席なようだった。
満席ではあるけど、参加希望ボタンを押したからといって、べつに席を予約しているわけではないらしい。とにかく押しかければなんとかなるかもしれない?知人と喋ってたら、朝からそんなにみんな来ないだろうから、とりあえず行ってみたら?とか言われた。ケント・ベックの魅力を過小消化していると思う。
個人的には、広木大地さんのファンでもあるので、広木さんを見に行ければいいか、という気分でもある。
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