4月5日、GitHubが「GitHub MCP Serverのパブリックプレビューを公開した」。
GitHubはAnthropicと協力し、既存のリファレンスサーバをGoで全面的に書き直した。新サーバは旧サーバの機能を100%踏襲しつつ、ツール記述のカスタマイズ機能、コードスキャンのサポート、そして自然言語UXを向上させるget_me
関数を追加している。これにより、LLMに「自分のプライベートリポジトリを表示せよ」と指示するだけで、対象リポジトリを即座に取得できるようになった。
導入手順はリポジトリのREADMEにまとめられている。 VS Codeからネイティブにサポートされる ため、ローカル環境で迅速に試せる。
Model Context Protocol(MCP)とは何か
Model Context Protocol(MCP)は、LLMと外部システムを結び付けるオープンなツール呼び出し標準である。Anthropicが2024年に公開して以来、コンテンツリポジトリ、業務アプリケーション、開発環境などへの接続を統一する“ユニバーサルアダプタ”として急速に採用が進んでいる。
- Tools(モデル制御) — LLMが呼び出す任意の関数やAPIを表現する。
POST /invoke
で実行され、結果は構造化JSONで返る。 - Resources(アプリケーション制御) — 読み取り専用エンドポイントとしてデータを提供し、副作用を持たない。
- セキュリティ — ツール実行前にユーザ同意を必須とし、説明文は信頼できるサーバ由来でない限り信用しないことを推奨する。
MCPはHTTPとJSONで定義された軽量プロトコルであり、クライアントは/manifest
エンドポイントからツール・リソース定義を取得し、実行時に/invoke
へリクエストを送るだけでよい。これにより、AIアプリケーションはバックエンドの違いを意識せずに機能拡張が可能となる。GitHub、AWS、n8n、NASAなど複数の公式・コミュニティサーバが公開され、エコシステムが拡大している。
GitHub MCP Serverは、この標準をローカル環境で手軽に試せる公式実装として位置付けられる。開発者はGitHub Communityのアナウンスメントカテゴリーで議論に参加し、ロードマップやフィードバックを共有できる見込みである。
詳細はgithub-mcp-server is now available in public preview · GitHub Changelogを参照していただきたい。