11月12日、GIMPプロジェクトチームは、オープンソース画像編集ソフト「GIMP 3.0」のリリース候補版を公開した。
GIMP(GNU Image Manipulation Program)は、20年の開発期間を経てついにメジャーアップデートを迎えることとなり、今回のリリース候補版が最終テスト段階に入った。GIMP 3.0は、最終バージョンに限りなく近い形でコミュニティに公開され、ユーザーからのフィードバックを基に残された不具合が修正される予定である。公式ブログでは「フィードバックで小規模な修正が必要なバグのみが発見された場合、速やかにGIMP 3.0を正式リリースする」とされる一方、「大きなバグや修正が発生した場合は、さらにテストを行うために第二のリリース候補を発行する可能性がある」と述べられている。
GIMPの開発経緯
GIMPは1995年に初版がリリースされ、長年にわたりオープンソースコミュニティによって開発が続けられてきた。特に、GIMP 2.0シリーズは2004年以降に複数のバージョンがリリースされ、2018年からは2.10シリーズが維持されている。今回の3.0はGIMP 2.0以来、約20年ぶりのメジャーアップデートとなり、年末から2025年初頭のリリースが見込まれている。
リリース候補版GIMP 3.0のインターフェース(画像提供: Future)
GIMP 3.0の主な新機能
以下に、GIMP 3.0で導入された主な改善点をまとめる。
ユーザーインターフェースの改善
GIMP 3.0のインターフェースは、従来のデザインを保ちつつ、より滑らかで高解像度ディスプレイへの対応が強化された。主要なアイコンはSVG形式(Scalable Vector Graphics)に変換され、品質の向上とスケーラビリティの改善が図られている。バックエンドの更新
GIMP 3.0では、プロジェクトやプラグインの互換性維持のためにAPIが安定化され、GIMP 2.10向けに作成されたプラグインやスクリプトの移行が容易になっている。カラー管理の改善
カラー精度に関するいくつかのバグが修正され、過去のプロジェクトとの互換性を保ちつつ、より正確な色管理が実現されている。
詳細は、Free, open-source Photoshop alternative finally enters release candidate testing after 20 yearsを参照していただきたい。