9月25日、海外のテックメディアMacRumorsが「AppleのiPhone 80%充電制限は1年間でどれだけ効果があったか?」と題した記事を公開した。この記事では、iPhoneのバッテリー寿命を延ばすための充電制限に関する実験について詳しく紹介されている。
Appleは、昨年発売されたiPhone 15モデルにおいて、バッテリー充電を最大80%に制限するオプション設定を追加した。この設定は、バッテリーを完全に充電せずに80%で抑えることで、バッテリーの長寿命化を図るというアイデアに基づいている。筆者は2023年9月からこの設定を適用し、1年間にわたり実験を行った。
筆者のiPhone 15 Pro Maxのバッテリー容量は現在94%で、299回の充電サイクルを経過している。
- 筆者: 現在のバッテリー容量: 94%、充電サイクル: 299
2024年のほとんどの期間、バッテリー容量は97%以上を維持していたが、最後の数ヶ月で急激に減少し始めたという。バッテリーの制限を一度も解除せず、設定を変更することもなかった。しかし、充電器が手元にない日にはバッテリー切れに悩まされることもあり、外部バッテリーを携帯していた日もあった。便利ではなかったが、80%の制限が日常生活にそれほど大きな影響を与えることはなかった。
また、Appleはこの80%制限に、バッテリーのキャリブレーションを維持するためにランダムで100%まで充電する機能も組み込んでいる。多くの場合、筆者はUSB-Cを使用して充電を行ったが、一部ではMagSafeも使用していた。大まかには、有線充電とMagSafe充電の比率は70:30程度であった。
他のMacRumorsのスタッフによる比較データも紹介されている。彼らは80%制限を適用せず、以下の結果が得られた。
- 比較対象: 現在のバッテリー容量: 90%、充電サイクル: 271
これらのデータと比較すると、筆者のiPhoneは80%制限のおかげで若干の優位性が見られるが、大きな違いはないようだ。バッテリーのサイクル数が28回多いにもかかわらず、バッテリー容量はわずか4%多いだけである。この実験が1年間で十分な結果をもたらしたかどうかは疑問であり、2〜3年後に本当の成果が見られる可能性がある。
筆者は現在、iPhone 16 Pro Maxでも80%制限を適用しているが、前回の結果に満足していないため、このテストを続けるかどうか迷っている。新しいiPhone 16モデルでの温度変化が影響するかどうかは不明だが、90%制限の方がより現実的かもしれないという意見もある。
詳細はApple's 80% Charging Limit for iPhone: How Much Did It Help After a Year?を参照していただきたい。