8月22日、GoogleはGoogle Cloud FunctionsがCloud Run Functionsに統合されることを発表した。
これにより、従来のGoogle Cloud Functions(第2世代)で作成されたすべての関数が、Cloud Runの機能を利用できるようになった。
特に、GPUサポートを備えた新しいCloud Run関数は、インフラストラクチャ、GPUドライバ、またはコンテナを気にすることなく、Python開発者がHugging Faceのモデルを利用できるようにする。
Hugging FaceのCTOであるジュリアン・ショモン氏は、「Cloud Runのゼロスケールと高速起動の機能は、サーバーレスコードを使ってAIを利用し始めたい開発者にとって最適である」と述べている。
Google Cloud Functionsとは
Google Cloud Functionsは、Google Cloudが提供するサーバーレスなコンピューティング環境であり、イベント駆動型の関数をクラウド上で実行するためのサービスである。開発者は関数のコードだけを記述し、Googleがその実行に必要なリソースを自動的に割り当てる。これにより、インフラの管理やサーバのメンテナンスを必要とせずに、イベント(例:HTTPリクエスト、クラウドストレージの変更、Pub/Subメッセージ)に応じた処理を容易に実装することができる。
Cloud Runとは
Cloud Runは、Google Cloudが提供するフルマネージドなサーバーレスプラットフォームで、コンテナ化されたアプリケーションやマイクロサービスを簡単にデプロイし、スケーリングすることができるサービスである。開発者はインフラストラクチャの管理を気にせずに、コードを書くことに集中できる。Cloud Runは、リクエストに応じて自動的にスケーリングし、使用されていないときはリソースを解放する「スケール・トゥ・ゼロ」の機能を持つ。また、HTTPリクエストに応じた自動スケーリングや、特定のリソース要件に基づいてGPUやCPUを割り当てることができるため、様々なワークロードに対応可能である。
継続的なAPI、gcloudコマンド、Terraformモジュールのサポート
Googleは、Cloud Functions第2世代の関数が自動的にCloud Run関数に変換されることを約束している。これにより、既存のAPI、gcloudコマンド、Terraformモジュールが引き続きサポートされ、デプロイメント自動化を再構築することなく、Run機能を有効にすることができる。第1世代の関数もCloud Run関数(第1世代)として利用可能であり、完全なCloud Run機能を利用するためには第1世代の関数をアップグレードする必要がある。
プラットフォームとの接続
Cloud Run Functionsは、プラットフォームとの接続を簡単に構築し、維持することを可能にする。開発者はコードのみに集中でき、Googleが残りの部分を処理する。チーム内の誰もが、コードパッケージ化の必要なくソリューションを作成できる。また、7つの主要なプログラミング言語から選択することができるため、データサイエンティストでも限られたインフラストラクチャの知識でクラウド上でPythonスクリプトを実行できる。
詳細は、Google Cloud Functions is now Cloud Run functionsを参照していただきたい。