8月3日、海外メディアのBLEEPING COMPUTERが報じたところによると、Google Chrome上では「uBlock Origin(uBO)が間もなく利用できなくなる」という警告が表示されるようになったという。
このメッセージはGoogleがManifest V2ベースの拡張機能を廃止し、Manifest V3に移行する計画によるものである。
またGoogle Chromeユーザーは、uBlock Origin(uBO)を削除、または類似の拡張機能に置き換えるようにも警告されている。「代替を探す」というリンクも提供されており、このChrome Web Storeページでは、uBO Lite、Adblock Plus、Stands AdBlocker、またはGhosteryへの切り替えが推奨されている。
Google Chrome uBlock Origin MV3 warning (BleepingComputer)
uBlock Originの開発者は、この警告が表示される理由を説明する記事をGitHubに公開した。
「uBOはManifest v2用の拡張機能であり、これがGoogle Chromeブラウザに警告が表示される理由です。uBOのManifest v3バージョンは存在しないので、ブラウザはuBOの代替となる拡張機能を提案してくるのです」とHillは説明している。
uBlock Originの軽量版であるuBO Lite (uBOL)は、uBOで使用されるフィルタリストをManifest v3に準拠する形で変換し、信頼性と効率性に重点を置いたバージョンである。
MV3拡張機能に対する警告が全ユーザーに表示
uBlock Originユーザーだけでなく、Chromeバージョン127に更新した後、すべてのMV2拡張機能にもこの警告バナーが表示される。Chrome Beta、Dev、およびCanaryチャンネルのユーザーは、2024年6月3日以降、この警告を目にしている。
今後数か月間で、GoogleはMV2プラットフォームに残っている拡張機能を無効化し、ユーザーにMV3の代替案を選択するよう求める予定である。ユーザーは一時的にMV2拡張機能を再有効化できるが、このオプションもいずれ削除される見込みだ。
「これに続いて、今後数か月間でこれらの拡張機能の無効化が段階的に進められます。ユーザーは、無効化された拡張機能に対するManifest V3の代替案をChrome Web Storeで推奨されることになります」とGoogleはMV2廃止タイムラインで説明している。「拡張機能が無効化された後も、Manifest V2拡張機能を再度オンにすることは可能ですが、この切り替え機能も徐々に廃止される予定です」と述べている。
Googleは、2025年初頭までにMV3標準への移行を完了することを目標としている。
エンタープライズ向けMV2廃止は2025年6月から開始
Googleは、2020年12月にChrome 88のリリースとともにManifest V3拡張機能プラットフォームの導入を発表した。この新しいフレームワークは、特に広告ブロッカーのようにWebブラウザの機能を高度に制御する必要がある拡張機能開発者にとって大きな技術的課題をもたらし、限定された機能を持つ新しい拡張機能の作成を余儀なくさせた(uBlock Origin Liteのように)。
また、Manifest v2拡張機能の可用性を制御するExtensionManifestV2Availabilityポリシーを使用している企業は、2025年6月までこの変更を逃れることができる。
詳細はGoogle Chrome warns uBlock Origin may soon be disabledを参照していただきたい。