OpenSSLがOpenSSL 3.3のアルファ版をリリースした。このリリースは、開発およびテストの目的で利用されるものであり、OpenSSL 3.3のリリース計画の最初の段階を示している。
OpenSSL 3.3では、以下の新機能が導入される。
- QUIC qlog診断ログのサポート
- 複数のQUIC接続またはストリームオブジェクトのノンブロッキングポーリングのサポート
- QUIC接続のストリームフレームの最適化された生成のサポート
- API呼び出し時のQUICイベント処理の無効化サポート
- QUICアイドルタイムアウト期間の設定サポート
- QUICストリームの書き込みバッファのサイズと利用状況の問い合わせサポート
- パフォーマンス向上のためのRCUロックインフラストラクチャ
- CMPのRFC 9480およびRFC 9483拡張のサポート
- ビルド時にatexit(3)のOpenSSL使用を無効化する機能
- 2038年問題対応のSSL_SESSION API
- 要求時に自動的に中国の剰余定理(CRT)パラメータを導出する機能
- TLS署名アルゴリズムおよびグループ構成文字列の未知のアルゴリズム名を無視する機能
- セッション再開時にTLS 1.3サーバーがPSKのみのキー交換を優先するように構成する機能
3.3以降の追加の機能やAPI変更は計画されておらず、今後のリリースではこれ以上の機能追加は行われない。OpenSSL 3.3のリリースプロセスはNeil Hormanによって管理され、リリーススケジュールの詳細はGitHubの新しいOpenSSL Release Scheduleボードで確認できる。
詳細はOpenSSL 3.3 Alpha Release Liveを参照していただきたい。