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Zoomに深刻な脆弱性、悪意ある会議URL開くと攻撃受けるおそれも

オンライン会議システムを提供するZoomのクライアントソフトをはじめ、複数製品に脆弱性が明らかとなった。深刻な脆弱性も含まれる。

「Zoom Client for Meetings」では、URLの解析処理に深刻な脆弱性「CVE-2022-28755」が明らかとなった。Windows版やmacOS版、Linux版にくわえて、Android版やOS版など対象としており、「同5.11.0」より以前のバージョンに影響がある。

細工されたZoom会議のURLを開くと、任意のネットワークアドレスに接続されるもので、任意のパスから実行ファイルを起動してリモートよりコードを実行されるおそれがあるという。

共通脆弱性評価システム「CVSSv3.1」のベーススコアは「9.6」。同社は脆弱性の重要度を4段階中もっとも高い「クリティカル(Critical)」とレーティングしている。

さらに「Zoom Client for Meetings」のWindows版において「CVE-2022-28752」、macOS版では「CVE-2022-28751」が判明した。ともに権限昇格の脆弱性で、CVSS基本値は「8.8」、重要度は「高(High)」とされている。Windowsでは「同5.11.0」、macOSでは「同5.11.3」にて修正されているという。

また「Zoom On-Premise Deployment」では、スタックバッファオーバーフローの脆弱性「CVE-2022-28750」やアクセス制御不備の脆弱性「CVE-2022-28753」「CVE-2022-28754」に対処している。

同社では、これら脆弱性を修正したアップデートを各製品向けにリリース済みとしており、最新版へ更新するよう呼びかけている。

なお、macOSでは、あらたな脆弱性に対処した「同5.11.5」を8月13日にリリースしている。

記事更新のお知らせ:記事に脆弱性の対象バージョン、および8月13日のあらたなリリースに関する記載を追加しました。

 

(Security NEXT - 2022/08/12 ) このエントリーをはてなブックマークに追加

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