7月25日、9to5Googleは「ChromeがiOS 15のSafariと同様のデザイン変更を断念した理由を元Googlerが説明 」を公開した。
Android版Chromeは、数年前にiOS 15のSafariと同様のデザイン変更を試みたが、Googleがそれを断念した理由について、そのプロジェクトに参加していたデザイナーが興味深い見解を述べている。
iOS 15のSafariの新しいタブバーデザインはアドレスフィールドやその他の操作が、画面下部に帯状に配置されている。
Appleによると、「画面のスペースを最大限に活用し、スクロールや探索をする際に邪魔にならないようにしています」とのこと。
Googleは、2016年に「Chrome Home」というプロジェクトで、同様のデザイン変更を試みた。
元Googleのデザイナーであるクリス・リー氏は、このプロジェクトについて、「モバイル版ChromeのメインUIを再設計した野心的なデザインでした」と説明している。
スクリーンショット: https://9to5google.com/2021/07/25/google-chrome-safari-ios-15/
Chrome Homeのデザインは以下の2つのインサイトから作成された。
- 携帯電話のサイズが大きくなり、片手でも操作できるインターフェイス
- すべての機能が「3つの点」のメニューに配置されており、アクセスが困難
この機能は、技術者の間ではカルト的な人気を博した。
しかし、メインストリームのユーザーの中には、この変更に戸惑いを感じる人もいたという。
Chromeは、技術的なリテラシーが異なる世界中の何十億人ものユーザーに利用されています。私は、Chrome Homeを立ち上げても、すべてのユーザーに役立つものではないと確信するようになりました。
Chrome Homeは大規模な製品の中でイノベーションを起こすために必要な意図的な取り組みの教訓になったという。
2018年2月、Googleは "現在のChrome Homeの実験を終了する "と発表した。
しかし、すぐにスプリットツールバーを備えた「Chrome Duplex(Chrome Duet)」の開発が開始された。
スクリーンショット: https://9to5google.com/2021/07/25/google-chrome-safari-ios-15/
このプロジェクトも2020年半ばには中止され、GoogleがChromeのUIを大幅に変えることに抵抗があったことを示している。