10月3日、madrobot.blogが「What Is ChatGPT Work? vs Chat, Codex and Claude Cowork」と題した記事を公開した。2026年7月9日にOpenAIが投入したエージェント機能「ChatGPT Work」は、従来のチャット型AIとは根本的に異なるパラダイムを提示している。質問に答えるのではなく、ゴールを受け取って自律的に動き、完成したファイルそのものを成果物として渡すという設計だ。Chat・Codex・Claude Coworkとどう住み分けるかを含め、記事の内容を紹介する。
ChatGPT Workとは何か
ChatGPT Workは、ChatGPTに新たに追加されたエージェントモードだ。従来のChatのように会話で答えを返すのではなく、ゴールを渡すと自律的にステップを踏み、ドキュメント・スプレッドシート・プレゼンテーション・レポート・Webサイトといった「完成品」を納品する。
OpenAIのヘルプセンターは、Workを「より長い、複数ステップの作業と完成した成果物のために設計されたエージェント」と説明している。具体的には以下のような用途を挙げている。
- トピックのリサーチとレポート作成
- ファイルやスプレッドシートの情報分析
- ドキュメント・スプレッドシート・プレゼン資料の作成
- Sitesを使ったシンプルなWebサイト構築
WebとスマホアプリではOpenAIのクラウド上で動作するため、タブを閉じても処理は継続する。デスクトップアプリでは許可を与えることでローカルファイルやデスクトップアプリも操作できる。
Chat・Codexとの違いを整理する
エンジニアが最初に気になるのは「どれを使えばいいのか」という判断基準だろう。OpenAIはシンプルに線引きしている。
Chat vs Work
| Chat | Work | |
|---|---|---|
| 用途 | 質問・ブレスト・簡単な下書き | 複数ステップ・完成ファイルが必要な作業 |
| 速度 | 数秒で返答 | 時間がかかる(放置可) |
| モデル | 通常のGPT系 | GPT-6.1 Sol・GPT-6 Sol・GPT-6 Lunaも選択可 |
なお、表中に登場するモデル名について補足しておく。GPT-6.1 SolはGPT-6系の中で最上位に位置づけられる高性能モデル、GPT-6 Solはその標準版、GPT-6 Lunaは処理速度と精度のバランスを重視した中間モデルとされている。後述するGPT-6 Astraはより高速な応答を優先したモデルで、Plusプランでは利用枠に制限が設けられている。
Work vs Codex
Codexはソフトウェア開発専用のエージェントで、同じデスクトップアプリ内に共存している。ローカルフォルダ・コードリポジトリ・ターミナルを操作し、コマンド実行や差分(diff)を逐次表示する。
用途の切り分けは明確だ。タスクがコード変更やPull Requestで終わるならCodex、ドキュメントや資料で終わるならWork。そして重要な点として、WorkとCodexは使用枠を共有している。一方を多用すればもう一方の枠が減る。
料金とプランごとの制限
WorkはChatGPTのプランに含まれており、追加料金はない。
| プラン | 月額 | Work利用可否 |
|---|---|---|
| Free | $0 | デスクトップアプリのみ(Mac・Windows) |
| Plus | $20 | Web・スマホ・デスクトップ、GPT-6 Astra制限付き |
| Pro | $100/$200/$500 | 大きな枠、Astraフル利用、$500プランはUltrafast対応 |
| Business/Enterprise/Edu | 席単位 | 管理者が無効化していなければ利用可 |
Proプランは月額$100・$200・$500の複数ティアが存在する。元記事ではティア間の詳細な機能差については言及されていないが、**$500プランのみUltrafast処理に対応**している点が明示されている。
注目点が2つある。米国の大学生は10月31日までにPlusを申請すると4ヶ月無料で利用できる。また、月額$200のProサブスクライバーは10月29日以降、WorkとCodexの利用枠がPlus比20倍から10倍に削減される。
使用枠の上限について、OpenAIはタスクごとに消費量が異なるため固定数値を公開していない。GPT-6 Astraは「枠の消費が速い」と明示されており、枠を使い切った後はクレジット購入で継続可能だ。
Claude Coworkとの比較
AnthropicのClaude Coworkが最も近い競合だ。「タスクを渡すとファイルやツールをまたいで作業し、レビュー可能な成果物を届ける」というコンセプトは同一だ。
| ChatGPT Work | Claude Cowork | |
|---|---|---|
| 無料プラン | デスクトップアプリのみ | なし(ProプランAから) |
| 最安有料プラン | Plus: 月$20 | Pro: 月$20(年払い$17) |
| 動作環境 | デスクトップ・Web・スマホ | デスクトップ、Webは展開中、モバイルはβ |
| スケジュール実行 | 記載なし | 「任意の頻度で」対応 |
| 制限 | Codexと共有 | 「Chatより速く枠を消費」 |
決定的な差は無料での試用可否だ。ChatGPT Workはデスクトップアプリ経由で無料プランでも試せるが、Claude Coworkは有料プランが必須だ。どちらもすでに契約しているプランに含まれているため、実際の選択は「普段どちらのアシスタントを使っているか」「どのアプリと連携させたいか」で決まる。
Workが表示されない場合の確認事項
- WebまたはスマホアプリのFreeアカウント:Workはデスクトップアプリのみ対応
- デスクトップアプリで見当たらない:左上メニューからChatGPTを選び、上部のスイッチでWorkを選択。表示されない場合は「メニュー > アップデートを確認」から更新する
- 企業・学校アカウント:管理者がWorkを無効化している可能性がある。EnterpriseとEduはEnterprise Key Management(EKM)の有効化も必要
- Sites機能:PlusとProにβ提供中。EUとUKは後日対応予定
詳細はWhat Is ChatGPT Work? vs Chat, Codex and Claude Coworkを参照していただきたい。