9月26日、php-net.proが「JetBrains Air brings AI agents to PhpStorm」と題した記事を公開した。JetBrainsのCEOであるKirill Skrygánが「Junieの利用を強制しない。どのモデルプロバイダーが四半期ごとのランキングで上位になるかに、われわれの戦略は依存していない」とXで明言したことが注目を集めている。その背景にあるのが、同社が発表した新製品ファミリー「JetBrains Air」だ。AIコーディングエージェントを統合・管理するこの製品群は、PhpStormをはじめとするJetBrains全IDEへの展開を予定している。
JetBrains AirとはなにかAIエージェント群を束ねる新製品ファミリー
JetBrains Airは、AIコーディングエージェントを実行・管理するための製品ファミリーだ。個人開発者からチーム・組織まで対象とし、三つの製品で構成される。
最大の特徴は、特定のAIモデルやエージェントに縛られない設計にある。Claude Agent、Codex、GitHub Copilot、OpenCode(オープンソースのターミナル向けAIコーディングエージェント)、そしてJetBrains自社エージェントの**Junie**を一つのIDEプラグインで横断的に扱える。現在のAIモデル競争が激しいなかで、特定ベンダーへのロックインを設計レベルで避ける姿勢は実用的であり、開発現場での採用障壁を下げる狙いがある。
三製品の構成
Air in JetBrains IDEs(無料・パブリックプレビュー中)
PhpStormを含む全JetBrains IDEに対応するプラグインとして提供される。主な機能は以下のとおりだ。
- 複数セッションの同時実行:複数のエージェントを並行して動かせる
- IDEネイティブのdiffレビュー:エージェントが生成した変更をIDEの差分ツールで確認できる
- 既存の認証情報をそのまま利用:利用中のサブスクリプション、APIキー、またはJetBrains AIクレジットに対応
なお、Agent Client Protocol(ACP)を実装したサードパーティエージェントであれば、IDEに直接接続することも可能だ。ACPはAIエージェント間の相互運用性を高めることを目的としたプロトコルで、JetBrainsが中心となって策定を進めている。ただし、ACPの標準化の詳細な位置づけについてはJetBrains Air公式サイトでの最新情報を参照されたい。
Air Teams(アーリーアクセス中)
チーム向けのクラウド環境を提供する。開発者とエージェントが共有プロジェクト上でタスクを実行し、コードレビューやリリースノート生成といった作業の自動化を組み込める。
Air Governance
組織レベルでの管理機能を担う。モデル・エージェントの使用権限設定、支出上限の管理、使用状況の分析が可能だ。なお、この製品はJetBrainsが以前「JetBrains Central」と呼んでいたものにあたる。
背景:PhpStormへのAI統合は今回が初めてではない
JetBrainsはすでにPhpStorm AI AssistantへのClaude Agent統合や、PhpStorm 2025.3での追加エージェント対応を実施している。Airはそれらの取り組みを一つの製品体系としてまとめた形と言える。段階的に積み上げてきたAI統合の集大成として位置づけられる。
元記事はLaravel Newsが2025年9月25日に報じたものを引用している。プラグインのダウンロードとAir Teamsのアーリーアクセス登録はJetBrains Air公式サイトから行える。
詳細はJetBrains Air brings AI agents to PhpStormを参照していただきたい。