9月26日、MakeUseOfが「I gave Claude Code access to my note-taking tool and stopped doing everything in my workspace manually」と題した記事を公開した。Claude CodeにMCP経由でノートツール「AFFiNE」を接続し、ワークスペース上の手作業を削減した実践レポートだ。
「コピペの繰り返し」がもたらす三箇所への分散
Claude Codeはコードリポジトリの理解には長けているが、プロジェクトの背景情報——要件定義、調査メモ、トラブルシューティングの記録、アイデアの断片——はたいてい別のノートツールに散在している。
この記事の著者はノートツールとしてAFFiNEを使用している。AFFiNEはNotion代替として知られるオープンソースのワークスペースツールで、ドキュメント・ホワイトボード・データベース機能を統合している。
連携前の作業フローはこうだ。AFFiNEのアウトラインをClaudeのプロンプトにコピー、Claudeが生成した実装計画をAFFiNEのノートにコピーバック。これを繰り返すうちに情報が三箇所に分散する——AFFiNEのノート、プロジェクト内のMarkdownファイル、そしてClaudeの会話履歴。どれが最新版かわからない状態が常態化する構造だ。
MCPで接続:ブラウザ経由よりも安全で確実
Claude Codeとの接続方法は二つある。
- MCPサーバー経由:AFFiNE公式のMCP、もしくはGitHubのコミュニティ製MCPサーバーを使う
- Claude Code内蔵ブラウザ経由:AFFiNEにブラウザでログインする
著者が推奨するのは前者だ。ブラウザ経由では、自分が完全にコントロールできないブラウザにAFFiNEの認証情報を渡すことになるうえ、接続の安定性も低い。
セキュリティ面でMCP接続が優れている点は具体的に三つある。
- ワークスペーススコープの認証情報:アクセス範囲を特定ワークスペースに限定できる
- 有効期限の設定:トークンに期限をつけられる
- デフォルトで読み取り専用:書き込み権限は明示的に付与しない限り有効にならない
なお、AnthropicもMCPサーバーを接続する前に信頼性を確認するよう推奨している。ノートには機密情報が含まれるケースも多く、接続先のMCPサーバーを吟味する必要がある。
本当の恩恵は「自動化」ではなく「検索」だった
接続後に最も実感したメリットは、自動でノートを取ることではなく、オンデマンドでの情報取得だった。
たとえば、「ESP32センサーのノートを確認してファームウェアの計画を続けて」と指示するだけで、ClaudeはAFFiNE内の該当ページを探し出し、その内容を読み込んだうえで作業を継続する。センサーやマイコンのインベントリ(在庫リスト)もAFFiNEで管理しているため、「新しいプロジェクトに使えるパーツを手持ちから提案して」といった要求にも応えられる。
この点はCLAUDE.mdとの使い分けとして重要だ。CLAUDE.mdはClause Codeがセッション開始時にコンテキストウィンドウへ一括ロードする設定ファイルで、リポジトリ固有のルールや命名規則を記述するために使われる。肥大化するとトークンを無駄に消費し、指示の遵守率も下がる。AFFiNEをMCPで接続すれば、必要なときだけ必要な情報をフェッチできるため、CLAUDE.mdをリポジトリ固有のルールや命名規則に絞り込める。
書き込みはまだ発展途上
現状の制約も正直に記されている。公式MCPサーバーは読み取りに最適化されており、書き込み機能は段階的にロールアウト中だ。
書き込みが必要な場合の選択肢はコミュニティ製サーバーだが、サードパーティのコードにワークスペースの認証情報を渡すことになり、自前でのホスティングと保守も必要になる。
著者の現在の回避策はシンプルだ。Claudeの発見や成果はMarkdownファイルに書き出させ、AFFiNEには手動でインポートする。完全自動化ではないが、認証情報のリスクを取らずに済む折衷案として機能している。
役割分担の整理
最終的な構成はこうなる。
| 用途 | ツール |
|---|---|
| リポジトリ固有のルール・コマンド・コーディング規約 | CLAUDE.md |
| 調査・プロジェクト履歴・アイデア・テスト結果・複数リポジトリ横断の情報 | AFFiNE(MCP経由でClaudeが参照) |
AI用にノートのコピーを別途維持する必要がなくなったという点が、この構成の核心だ。ノートはAFFiNEで普通に管理し、Claude CodeはMCPを通じて必要なタイミングで読みに行く。AIをノート管理の置き換えとして使うのではなく、既存のワークフローに組み込む補助として位置づけるこのアプローチは、Claude Code以外のAIエージェントとノートツールの連携を検討する際にも応用できる考え方だ。
詳細はI gave Claude Code access to my note-taking tool and stopped doing everything in my workspace manuallyを参照していただきたい。