9月10日、Lance Whitneyが「You can doodle in ChatGPT now, and it'll transform your drawings into polished images」と題した記事を公開した。ChatGPTに追加された手書きスケッチ機能「Sketch」を使って、ラフな落書きをAIが整った画像に変換する方法について詳しく紹介されている。
ChatGPT Sketchとは
ChatGPT Sketchは、OpenAIの最新イメージングモデル「ChatGPT Images 2.5」の一部として提供される新機能だ。チャットウィンドウ内に直接手書きのスケッチを描き、それをAIに渡すと、整ったビジュアルに変換してくれる。
利用資格はChatGPT・ChatGPT Work・Codexのすべてのユーザーで、追加料金は不要。なお「Codex」はOpenAIが提供するコーディングエージェント製品であり、ChatGPTとは別ラインのサービスだが、同じOpenAIアカウント基盤で提供されているため、今回の展開対象に含まれている。Webサイト、デスクトップアプリ、モバイルアプリのいずれからでもアクセスできる。
なぜ今、全ユーザー無料で展開されたのか
スケッチをもとに画像を生成するアプローチ自体は新しくない。Adobe FireflyのSketch to ImageやMicrosoft Designerも類似の機能を持つ。ただし、これらは専用アプリへの導線が必要であったり、有料プランに機能が限られていたりするケースが多い。ChatGPT Sketchは、すでに数億人規模のユーザーが日常的に使うチャットインターフェースにそのまま統合されており、ツールの切り替えコストがほぼゼロという点で差別化されている。
※編集部の考察:OpenAIが今回あえて無料ユーザーまで対象を広げたのは、画像生成領域でのユーザー習慣の獲得を優先した戦略とも読める。競合サービスがクリエイター向けに特化する中、「誰でも・今すぐ・追加費用なし」という展開は、ライトユーザー層の取り込みに有効に機能するだろう。
使い方:@Sketchで即起動
操作は単純だ。新しいチャットウィンドウを開き、**@Sketchと入力**するだけで描画ウィンドウが表示される。あとは鉛筆ツールやカラーパレットを使って自由に描けばいい。
描画ウィンドウでできることは以下の通りだ。
- テキストや図形の追加
- 消しゴムによる修正
- 直前の操作のアンドゥ
生成後の画像に対しても操作が続けられる。マークアップ、コメント追加、部分消去、背景削除、リサイズが可能で、最終的にPNG形式でダウンロードするか、リンクをコピーしてSNSでシェアできる。
テンプレートで構図のヒントをもらう
絵が苦手な人向けに、ビルトインテンプレートが用意されている。ボブルヘッド(首振り人形)、彫像、アニメ、ステッカー、アイコンなど複数のスタイルから選択可能。テンプレートを選ぶと構図の説明文も自動で付加されるため、AIへの指示出しが楽になる。
実際に試してみた結果
著者のLance Whitney氏は自称「絵が苦手」。実際にいくつかのスケッチをSketchに投げてみた結果が興味深い。
帽子をかぶった人物を描いたつもりが、AIは「ピルグリムハットをかぶった七面鳥」として解釈し、ユニークなキャラクター画像に仕上げた。

Screenshot by Lance Whitney/ZDNET
ボサボサ髪の人物を描いたスケッチは、ポップなカートゥーンキャラクターに変換された。

Screenshot by Lance Whitney/ZDNET
ボブルヘッドテンプレートを使って描いた人物は、額に飾れるクオリティのサッカー選手ボブルヘッド画像に仕上がった。

Screenshot by Lance Whitney/ZDNET
AIの「解釈」が元の意図とずれることもあるが、それ自体がSketchの面白さでもある。プロフェッショナルな用途にも耐えるアウトプットが、落書きレベルのインプットから出てくる点は実用的だ。
まとめ:クリエイターからビジネス用途まで広がる可能性
Sketchは特別な操作を覚える必要がなく、**@Sketchを打って描いて送るだけ**という手軽さが最大の特徴だ。無料ユーザーを含む全ChatGPTユーザーが今すぐ試せる。テンプレートを起点にすれば、絵が描けなくても一定のアウトプットが得られる。
用途の幅も広い。イラストレーターやデザイナーがアイデアのラフをすばやく視覚化するプロトタイピング用途はもちろん、ビジネスの現場でも資料用の図解やSNS投稿用のビジュアル素材を手軽に作成する場面での活用が考えられる。「絵が描けないから画像生成AIは使えない」という心理的ハードルを下げる機能として、ライトユーザー層の画像生成AI入門としても機能しうる。競合他社が有料・専用アプリに機能を閉じている中、ChatGPTのチャット画面から直接使えるこのアクセシビリティは、普及の観点で大きなアドバンテージになりそうだ。
詳細はYou can doodle in ChatGPT now, and it'll transform your drawings into polished imagesを参照していただきたい。