9月8日、Matthias Bastianが「ChatGPT claws back web traffic share to 55.5 percent as Gemini's brief comeback fades」と題した記事を公開した。Similarwebのウェブトラフィックデータを基に、AIチャットボット市場の最新シェア動向を分析したもので、ChatGPTの巻き返しとGeminiの再失速、そしてClaudeの急伸という三つの構図が浮かび上がっている。
ChatGPTが55.5%に巻き返し、Geminiは再び失速
Similarwebのウェブトラフィックデータによると、AIチャットボット市場においてChatGPTが再びシェアを拡大した。3ヶ月前の52.7%から55.5%へ回復しており、首位の座を堅持している。
一方、一時的な復調を見せていたGoogle Geminiは27.8%から25.6%へと後退。短命な盛り返しに終わった形だ。
1年前との比較で見える構造変化
直近3ヶ月の動きよりも、前年同期比の変化のほうが業界の構造変化を如実に示している。
| サービス | 前年同期 | 直近時点 | 変化 |
|---|---|---|---|
| ChatGPT | 73.3% | 55.5% | 約18ポイント減 |
| Gemini | 13.4% | 25.6% | 約12ポイント増 |
| Claude(Anthropic) | 1.9% | 9.3% | 約5倍に急増 |
ChatGPTは依然トップだが、年間で約18ポイントもシェアを失っている。その受け皿となったのが主にGeminiとClaudeだ。特にClaudeは1.9%から9.3%へと約5倍の成長を遂げており、存在感の高まりが際立つ。
その他のサービスは現時点ではいずれも小規模にとどまっている。
- DeepSeek: 3.4%
- Grok: 2.4%
- Copilot: 1.6%
- Perplexity: 0.9%
データの限界:ウェブトラフィックが映さない実態
この数字を読む上で重要な注意点がある。これはウェブサイトへのトラフィックのみを計測したデータであり、モバイルアプリやデスクトップアプリの利用は含まれていない。
GoogleはAndroidエコシステムを通じてGeminiアプリへの誘導を積極的に行っており、プッシュ通知からアプリを直接起動させる形での利用はこの統計に現れない。OpenAIも同様に、モバイル版ChatGPTアプリやデスクトップアプリの普及を推進しており、これらの利用もカウントされていない。
つまり、GeminiとChatGPTいずれも、実際の利用規模はウェブトラフィック単体の数字より大きい可能性がある。逆に言えば、ウェブベースで計測しやすいClaudeやPerplexityのシェアは相対的に過大評価されている可能性もある。シェア争いの実態を正確に把握するには、アプリストアのダウンロード数やAPI利用量など複数の指標を組み合わせる必要があるだろう。
各サービスの立ち位置と今後の注目点
※編集部の考察
AIツールの導入を検討するエンジニアやプロダクトチームにとって、この数字はいくつかの示唆を含む。
ChatGPTは依然として最大のユーザーベースを持ち、プラグインやAPI活用の事例も最も豊富だ。Claudeは1年で約5倍という急成長を遂げており、長文コンテキスト処理や安全性を重視する用途での採用が広がっているとみられる。GeminiはAndroidとの統合という独自の強みを持つが、ウェブ上での存在感は再び後退し始めている。
シェア争いはまだ流動的であり、今後もデータの継続的な追跡が求められる。
詳細はChatGPT claws back web traffic share to 55.5 percent as Gemini's brief comeback fadesを参照していただきたい。