8月31日、Efosa Udinmwenが「Amazon and Nvidia are dramatically expanding their AI partnership」と題した記事を公開した。AWSが2027〜2028年にかけてNVIDIA製GPUを200万基追加する計画を発表した。当初2026年からの「100万基超」展開コミットメントがすでに陳腐化するほど、AI向け需要が予測を大幅に上回り続けているという実態が、今回の拡張計画の背景にある。
発表の背景:100万基のコミットメントがすでに不足に
今回の200万基追加は、2026年開始予定だった「100万基超」の展開計画に続く第2弾である。顧客需要が当初見通しを超えたことが直接のきっかけだ。
NVIDIAのJensen Huang CEOは次のように述べている。
「NVIDIAとAWSは、AIの時代における偉大な成長エンジンを共に築いてきた。そして需要はあらゆる予測を上回っている。16年にわたってクラウド上でNVIDIAのコンピューティングをスケールさせてきた。今、我々はGPU、CPU、ネットワーク、オープンモデル、ソフトウェアという全スタックにわたってパートナーシップを拡大している。」
AWS CEOのMatt Garmanも「AWSをNVIDIAのAI技術を動かす最良の場所にするために深く投資してきた」と述べ、フロンティアラボ・企業・政府のいずれに対してもAI展開の選択肢を広げると強調した。
フルスタックでの強化内容
今回の拡大はGPU調達だけにとどまらない。CPU・ネットワーク・ソフトウェアにわたる複数レイヤーの技術強化が含まれている。
CPU・ネットワーク面
- NVIDIAのVeraベースの新型CPUをAWSクラウドに導入し、より高度なAIアプリケーションに対応する。
- **NVLink Fusion**技術とカスタム高帯域メモリ(HBM)を組み合わせたネットワーク強化により、大規模コンピューティングクラスターのスループットを改善する。NVLink FusionはNVIDIA独自の高速GPU間インターコネクト技術であり、複数GPUを単一の巨大な演算リソースとして扱えるようにするものだ。
ソフトウェア・分析面
- NVIDIAの**cuDF(GPU アクセラレーション対応のデータフレームライブラリ。PandasライクなAPIでGPU上の高速データ処理を実現するRAIPSエコシステムの一部)を活用したAmazonの分析サービス強化により、標準構成比で最大3.7倍の処理速度**を実現する。
- 価格性能比は標準チップのみの構成と比べて約30%改善するとされる。
- Amazon検索サービスのベクター検索機能では、GPU利用時のインデックス構築が約9倍高速化する。
推論・グラフィクス性能
- 直近のハードウェア更新ですでに前世代比で推論速度4.6倍、グラフィクス出力2.1倍の性能向上を達成済みだとしている。
ロボティクスと政府向け用途も含む
AmazonのロボティクスチームもNVIDIAとの協業範囲に入っており、次世代の倉庫ロボットのトレーニング高速化を目的としたシミュレーションツールの共同開発を進める。
また、今回の計画では10万基のGPUが政府・防衛向けの機密コンピューティング用途に確保されている。
需要が予測を超え続けている
今回の展開規模が示すのは、両社がAI向け支出の増加が「当面続く」という前提で動いているという点だ。Huang CEOが「需要はあらゆる予測を上回っている」と発言している通り、わずか数ヶ月前の見通しがすでに陳腐化しているのが現状である。
ただし、記事の末尾では「これだけ大規模なハードウェアコミットメントが実際の需要と一致するかどうかは、インフラが完全稼働してからでないとわからない」と、将来の不確実性も明示されている。
クラウドAIインフラをめぐっては、AWSへの需要集中が一時的ではないことを示す動きが業界全体で相次いでいる。なお、本段落で一部言及されている他社の動向については元記事に直接の記述はなく、業界報道を踏まえた文脈整理である点をお断りしておく。
詳細はAmazon and Nvidia are dramatically expanding their AI partnershipを参照していただきたい。