7月19日、How-To GeekのDibakar Ghoshが「Gemini turned Google's apps into my project management system」と題した記事を公開した。Geminiをオーケストレーション層(レイヤー)として使い、Google Keep・Tasks・Calendar・Driveを連携させることで、Notionのようなプロジェクト管理システムを構築する方法について詳しく紹介されている。
Geminiを「ハブ」にするという発想
Google KeepやTasksは単体では優秀なツールだが、互いに連携しない。情報はそれぞれのアプリに孤立したまま蓄積されていく。
この記事が提案するのは、GeminiをオーケストレーションLayer(層)として挟むという構成だ。GeminiはデフォルトでGoogle Keep、Tasks、Calendar、Drive、Docsにアクセスできる。これを活用して、各アプリ間の情報移送をGeminiに任せる。結果として、バラバラのGoogleアプリ群がプロジェクト管理システムとして機能し始める。
著者はかつてClaudeでも同様のシステムを構築している(Productivity Pluginを使ってTASKS.mdに集約する方式)。ただしClaudeは有料契約が必要であるのに対し、GeminiはGoogle OneサブスクリプションのGemini Proで代替できると著者は述べている(※編集部注:Geminiのプラン名・料金体系は変更される場合があるため、最新情報はGoogle公式サイトで確認されたい)。デバイスを問わず動作する点もGemini側の利点として挙げられている。
最も強力な部分:あらゆる形式のインプットを捌く
この構成の核となるのが情報のキャプチャとルーティングだ。
著者が実際にやっていること:
- メモ書き、外で撮った写真、SNSのスクリーンショット、ブックマーク、YouTubeのURL、Gmailのニュースレター、音声メモ——これらすべてをそのままGeminiに投げる
- Geminiが内容を解析し、「メモや参考資料」はGoogle Keepへ、「実際のタスク」は期日つきでGoogle Tasksへ振り分ける
特に実用的なのが画像内テキストの検索可能化だ。通常、保存した画像はテキスト検索でヒットしない。しかしGeminiを経由させると、画像内の文字列を抽出してメモと一緒に保存できるため、後から「あの写真に書いてあったフレーズ」をキーワード検索で引き出せる。
著者のKeepには約200件のノート、Tasksには50〜60件のタスクが蓄積されているが、Geminiによる検索は精度よく機能しているという。曖昧な記憶しかない場合でも、正確なキーワードを知らなくても自然言語で問い合わせればよい。これはGeminiが持つ自然言語理解の能力を活用したものであり、従来の検索ボックスとは根本的に異なるアプローチだ。
リマインダーの扱い:TasksかCalendarか
タスクの期日管理には2つの選択肢がある。
Google Tasks派なら、Geminiに期日を指定してタスクを保存するよう指示する。シンプルで十分機能する。ただし、Tasksはモバイルアプリのみでデスクトップ版がないため、リマインダー通知はスマートフォンにしか届かない。
Google Calendar派なら、スケジュール共有やタイムブロッキングを活用している場合に向いている。また、Google CalendarはNotion Calendarなどのデスクトップカレンダーアプリと同期できるため、PC上での通知も受け取れる。
どちらを選ぶかは既存のワークフロー次第だが、著者は両者を状況によって使い分けており、どちらの場合もGeminiへの自然言語指示だけで設定が完結するとしている。
コラボレーション:個人ツールを共有可能なドキュメントに変換
KeepもTasksも個人用ツールとして設計されており、そのままでは他者との共同作業に使えない。ここでもGeminiが橋渡しをする。
特定のノートとタスクを参照させ、「Google Docにまとめて」と指示するだけで、整形済みのドキュメントが生成される。共同作業者に共有し、フィードバックをもらったら、そのDocを再度Geminiに渡して既存タスクを修正したり新規タスクを作成したりできる。
この流れは、NotionやAsanaで言うところの「プロジェクトページの共有とタスクの同期」に相当する操作を、Googleエコシステム内で完結させるものだ。専用ツールへの移行コストや学習コストを考えると、すでにGoogle Workspaceを使っているチームにとっては特に検討の余地がある構成といえる。
Androidで使うと体験が別物になる
上記のすべてはブラウザ版Geminiでも動作するが、AndroidでGeminiをデフォルトアシスタントに設定した場合が最もスムーズだ。
- 電源ボタン長押しでGeminiを即起動
- 現在の画面内容にアクセスできる
- タイピング不要でボイスコマンドを使える
元記事によれば、Android 17ではGeminiがOSにより深く統合される予定であり、こうしたワークフローはさらに自然に動作するようになる見込みだという。現時点でもGeminiをデフォルトアシスタントとして設定する手順はAndroid設定から数ステップで完了する。
NotionやAsanaのような専用ツールを別途導入しなくても、すでに使っているGoogleエコシステムをGeminiで繋ぐだけでプロジェクト管理の骨格は作れる。追加コストゼロで試せる点は素直に評価できる。
詳細はGemini turned Google's apps into my project management systemを参照していただきたい。