7月7日、Matthias Bastianが「Zhipu AI launches ZCode to challenge Claude Code and OpenAI Codex at a fraction of the cost」と題した記事を公開した。中国のZhipu AIが自社LLM「GLM-5.2」を搭載したAIコーディングエージェント「ZCode」を発表し、Claude CodeやOpenAI Codexに真っ向から挑戦しているという内容だ。
数分の一のコストでClaude Codeに対抗
AIコーディングエージェント市場は、AnthropicのClaude CodeやOpenAIのCodexが牽引してきたが、ここに中国発の新たな競合が加わった。Zhipu AI(Z.ai)が発表した**ZCodeは、2026年6月にMITライセンスで公開されたばかりのGLM-5.2**を基盤とするコーディングエージェントだ。
ZCodeの動作モデルはClaude CodeやOpenAI Codexと近い。専用エージェントが以下を単一ワークフロー内で処理する。
- ファイルの読み書き・アクセス
- ターミナル出力の取得・実行
- ブラウザコンテキストの参照
- Gitの変更管理
- タスクのトラッキング
自然言語でコードの作成・デバッグ・テスト・レビューが可能で、コンテキストウィンドウは100万トークン。Z.aiによれば、複数ステップにまたがるプログラミングタスクでもコンテキストを失わずに処理できるとしている。

ZCodeがGit統合ツールとタスクトラッキングを使用し、ブラウザベースの五目並べゲームを構築している様子。画像: Z.ai
GLM-5.2の実力——Snowflakeの103タスク比較
ZCodeの競争力を理解するには、その基盤モデルであるGLM-5.2の評価が重要だ。GLM-5.2は2026年6月にMITライセンスで公開されており、商用利用も含めて自由に使えるオープンモデルとして、コスト重視の開発者を中心に支持を集めている。
このGLM-5.2の実力を示す比較として、**SnowflakeのCEOによる103タスクの実地比較**が注目を集めている。同比較では、GLM-5.2とClaude Opus 4.7が3回の試行後にほぼ同スコアで並んだとされる。Claude Opusなど西側の有力クローズドモデルと比較して、コストが大幅に低い点が評価されており、ZCodeはその価格優位性をそのままエージェント製品に持ち込んだ形だ。
料金と利用方法
ZCodeは新規ユーザーに対し、1日最大500万トークンを5日間無料で試用できるトライアルを提供している。2026年7月末まではサブスクライバーに対して通常の約1.5倍のクォータも提供される。
操作方法としては通常のWebインターフェースに加え、**Feishu(フェイシュー)、WeChat、スマートフォン経由のリモート操作**にも対応している。FeishuはByteDance製のビジネスチャットツールで、Slackに相当する。国内外のビジネス環境に組み込んだ形でZCodeを利用できる点は、エンタープライズ導入を意識した設計といえる。
AIコーディング市場での位置づけと今後
Claude CodeとOpenAI Codexが形成してきたAIコーディングエージェント市場において、ZCodeの登場は複数の面で注目に値する。第一に、MITライセンスのオープンモデルを基盤とすることで、クローズドAPIへの依存なしにエージェント製品を構築・提供できるという点だ。開発者やチームがモデルの挙動を把握しやすく、コンプライアンス上の懸念が生じにくい環境での利用も想定される。
第二に、価格面での明確な差別化だ。GLM-5.2はClaude Opus 4.7と同等のスコアを大幅に低いコストで出せるとされており、ZCodeはその優位性をエージェント製品として具現化している。AIコーディングツールの導入コストが意思決定の障壁になっているチームや企業にとって、現実的な選択肢として浮上してくる可能性がある。
AIコーディングエージェント分野は現在、西側の主要プレイヤーが先行しているが、ZCodeのようなオープンモデルベースの低コスト競合の登場は、市場全体の価格構造や競争環境に影響を与えうる動きだ。
詳細はZhipu AI launches ZCode to challenge Claude Code and OpenAI Codex at a fraction of the costを参照していただきたい。