1月17日、Bramusが「Chrome 145 adds Experimental Support for Vertical Tabs」と題した記事を公開した。この記事では、Google Chrome 145における垂直タブ(バーティカルタブ)の試験的サポートについて詳しく紹介されている。
Google Chromeの最新ベータ版であるバージョン145において、タブをブラウザの側面に配置する「垂直タブ」機能がフラグ設定を通じて利用可能となった。

垂直タブ採用の4つの技術的・実用的メリット
従来のブラウザ設計は画面上部にタブを並べる形式が一般的であった。しかし、近年のワイドディスプレイの普及やウェブサイトのレイアウト構造の変化により、垂直タブには以下の優位性が認められる。
- ページタイトルの視認性向上:水平タブではタブ数が増えるほど各タブの幅が狭まり、最終的にはアイコン(favicon)しか表示されなくなるが、垂直タブはリスト形式のため、多数のタブを開いてもタイトルを判読可能な長さで維持できる。
- ワイドディスプレイの有効活用:現代のモニターは横長(16:9や21:9)が主流である。垂直タブは、多くのウェブサイトにおいて余白となりがちな「横方向のスペース」にUIを配置するため、メインコンテンツの表示を妨げにくい。
- 縦方向の表示領域の拡大:タブをサイドに移すことで、ブラウザ上部のバーの厚みを抑えられる。ウェブページは縦にスクロールして読むものであるため、垂直方向のピクセル数が増えることは、一度に視認できる情報量の増加に直結する。
- タブ管理・整理の効率化:垂直レイアウトは、タブの「グループ化」や「階層表示」との相性が極めて良い。グループを展開・折りたたむ際の視認性が高く、ドラッグ&ドロップによる並び替えも直感的に行える。
Chrome 145での利用手順
この機能は現在プレビュー版として提供されており、利用には以下の手順で機能フラグを有効化する必要がある。
chrome://flags/#vertical-tabsにアクセスする。- ドロップダウンメニューを「Enabled」に設定する。
- Chromeを再起動する。
- タブバーを右クリックし、「Move Tabs To The Side(タブをサイドに移動)」を選択する。
また、本機能では、タブバーを最小限の形式に折りたたんで表示することも可能である。

主要ブラウザにおける垂直タブの実装比較
垂直タブは、今や「先進的なブラウザ」の代名詞となりつつある。各ブラウザにおける実装状況は以下の通りである。
| ブラウザ | 実装状況 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Microsoft Edge | 標準搭載 | 現在、最も洗練された垂直タブ実装の一つ。マウスホバーでの自動展開や、グループ化機能との高度な統合が特徴。 |
| Arc Browser | 標準(垂直タブのみ) | 最初から垂直タブ専用として設計。ブックマークとタブの区別を統合した独自のワークスペース概念を持つ。 |
| Firefox | 試験的サポート | 長らくアドオンで対応されてきたが、公式にネイティブサポートを開始。サイドバーと統合された管理が可能。 |
| Vivaldi | 標準搭載 | タブの位置を上下左右どこにでも配置可能。2段表示のタブスタックなど、極めて高いカスタマイズ性を持つ。 |
| Google Chrome | 試験的サポート | 今回のアップデートでようやくネイティブ実装。現在はフラグ設定が必要だが、Edgeに近いシンプルな操作感を目指している。 |
Chrome 145での試験導入は、Googleがこの「効率的なブラウジング」の重要性を認め、標準仕様に取り込もうとしている大きな一歩だと言えるだろう。
詳細はChrome 145 adds Experimental Support for Vertical Tabsを参照していただきたい。