
Agent Development Kit 1.10.0 で追加された ツールの並列実行
DRANK
こんにちは、サントリーこと大橋です。2025/08/08にAgent Development Kit(以降ADK) 1.10.0がリリースされました。 Session)の復帰並列ツール実行他にもバグフィックスや細々した機能追加やドキュメントの改善が行われています。今回はこの中でパフォーマンスに関わる「並列ツール実行」について書いていきたいと思います。課題: 従来のツール実行処理これまでのADKのAgentがFunction Calling(ツールの呼び出し)を行う場合、ツール内部で並列化していない限り、ツールの呼び出しは順次処理で行われていました。例えば「天気の取得ツール(def get_weather(city: str) -> str)」を使えるAgentがあり、そのAgentに「東京とLAとパリの天気を取得して」と依頼した場合、Agentは天気ツールを順次処理で3回呼び出しており、例えば、天気ツールの呼び出しに1回2秒かかると仮定すると、合計で 2秒 × 3回 = 6秒 の処理時間が必要でした。例: 天気と現在時刻の取得AgentADK 1.9.0で以下のコードを試してみます。❯ uv run adk --version adk, version 1.9.0 import asyncio import datetime import time from google.adk.agents.llm_agent import Agent from google.adk.tools import To…