
認知負荷理論で挑むPlatform Engineering
DRANK
Platform Engineeringの目的のひとつは、適切な抽象化レイヤーを提供し、利用者の認知負荷を減らして開発効率を向上させることです。しかし、単純な隠蔽(カプセル化)による負荷軽減は、過度な認知的オフローディングによって学習を阻害したり、抽象化の過不足により逆に認知負荷を上げてしまう場合があります。 本セッションでは、まず前提となる認知心理学における認知負荷やスキーマ(知識体系)の構築に関する基礎的な理論を紹介します。その理論を踏まえ、Platform Engineeringの運用課題を体系的に捉え直し、単純に認知負荷を下げるだけでなく、開発者が段階的にプラットフォームのスキーマを獲得する方法を考察します。また具体的な実践例として、サイボウズにおいて200名以上の開発者が利用しているKubernetesベースのプラットフォームでの取り組みを紹介します。