3月17日、海外のデザイナー向けメディアSpeckyboyが「The Best Open-Source Tools & Frameworks for Building WordPress Themes」と題した記事を公開した。この記事では、WordPressテーマ開発に役立つオープンソースのツールやフレームワークについて詳しく紹介されている。
本記事は、以下のエキスパートに監修していただきました:
WordPressテーマ開発は進化しており、大きく分けて2つの方向性がある。従来から存在する「 クラシックテーマ 」はCSS、HTML、JavaScript、PHPの組み合わせで構成されてきたが、近年登場した「 ブロックテーマ 」はコードを使わずにブラウザ上でデザインを行うことを目指している。
どちらのアプローチを選択するにせよ、高機能なテーマを素早く作成したいというニーズは変わらない。そのため、多種多様なツールやフレームワークが存在し、開発プロセスの効率化を支援している。
ここでは、オープンソースのWordPressテーマ開発向けの主要なツールやフレームワークを6つ挙げ、それぞれを簡潔にまとめる。
1. Create Block Theme
ブロックテーマをWordPressの管理画面内で作成するプラグイン である。ゼロから新規テーマを構築したり、既存のアクティブテーマをベースにしたテーマ、あるいは子テーマやスタイルバリエーションを生成できる。作成したテーマをエクスポートして外部で利用することも可能で、効率的かつ直感的に操作できる。詳しくはこちらのチュートリアルを参照していただきたい。

2. TypeRocket
カスタム投稿タイプや分類、カスタムフィールドなど、 テーマ開発に便利な機能をフレームワークとしてまとめて提供している。 ページビルダーやテンプレートシステムも含まれており、開発効率を大幅に向上できる。プロ版ではTwigテンプレートや高度なフィールド、強力な開発ツールなどが利用可能だ。

3. Gantry Theme Framework
このフレームワークは、 JoomlaやGravといった他のCMSにも対応している点が特徴 である。WordPress上では専用プラグインとデフォルトテーマを導入し、ビジュアルレイアウトビルダーを通してサイトの見た目を微調整できる。TwigベースのテンプレートやYAMLを利用した設定も可能で、開発者向けの柔軟な機能が多いが、コードを書かずに使うこともできる。

4. Unyson Framework
長く愛用されているWordPressテーマフレームワークで、 10年以上の実績を持つ 。ドラッグ&ドロップ形式のページビルダーや、サイドバー、メガメニュー、パンくずリスト、スライダーなどを導入する拡張機能が存在する。イベントやポートフォリオ用の投稿タイプなども追加可能で、カスタムテーマオプションページのAPIも提供されている。

5. Redux Theme Framework
テーマやプラグイン開発に役立つフレームワーク で、WordPressのSettings APIを基盤にしている。ユーザーがWordPress管理画面内でフォントや色を変更できる設定パネルを手早く実装できる。拡張機能としてカラースキームやGoogle Maps、メタボックス、リピーターなどがあり、多くの商用テーマでも採用されている。

6. Kirki Customizer Framework
WordPressカスタマイザーを拡張して、 高度な設定パネルを素早く構築できるプラグイン である。背景やカスタムコード、カラーパレット、画像、タイポグラフィなどのコントロールをまとめて提供しており、クラシックテーマ開発の際にカスタマイズ機能を充実させたい場合に重宝する。
これらのフレームワークが求められる背景には、 コードを書かなくてもビジュアル操作でテーマを組み上げたいというニーズの高まり がある。ドラッグ&ドロップによる操作や直感的なUIを備えたフレームワークが増えることで、開発者以外のユーザーにもテーマ作成の門戸が開かれたといえるだろう。
詳細はThe Best Open-Source Tools & Frameworks for Building WordPress Themes – Speckyboyを参照していただきたい。