11月8日、海外の技術メディアTechRadarが「2024年のベスト軽量Linuxディストロ(Best lightweight Linux distro of 2024)」と題した記事を公開した。この記事では、古いx86コンピュータを蘇らせ、軽快に動かすためのLinuxディストリビューションについて紹介されている。これらのディストリは必ずしも高性能を求めているわけではなく、むしろ古いPCでも快適に動作することを目指している。初心者がLinuxに触れるきっかけとして、また経験者がプログラミングや趣味のPCとして活用するにも向いているだろう。以下に、それぞれの特徴と魅力を詳しく紹介する。
Absolute Linux
- 特徴: デスクトップ向けに設計された軽量ディストロで、Absolute Linuxはシンプルさと軽快さが売りだ。Slackwareをベースとしつつ、設定とメンテナンスが容易になるよう工夫されている。FirefoxとLibreOfficeがプリインストールされ、基本的な作業はすぐに始められる。
- 長所: 軽量なIceWMウィンドウマネージャーが採用されており、動作が非常に軽快。また、ドキュメントも充実しているため、初心者でも安心だ。
- 短所: テキストベースのインストーラーで、Live環境がなく、試用せずにインストールする必要があるが、インストール手順はわかりやすい。
antiX
- 特徴: antiXは最小限のハードウェア要求で動作し、多彩なアプリを備えた軽量ディストロだ。Debianベースで、IceWMとRoxファイルマネージャーを組み合わせた構成になっている。
- 長所: デフォルトで豊富なアプリがプリインストールされており、カスタムコントロールパネルを通じて設定や広告ブロッカーの管理ができる。約3~10分の高速なインストールも魅力。
- 短所: 見た目がやや古めかしい印象だが、機能面で十分カバーできるだろう。
Linux Lite
- 特徴: WindowsユーザーがLinuxに移行しやすいよう設計されたLinux Liteは、Ubuntuの最新LTS版(現時点では22.04.2)を基にしている。ChromeブラウザやLibreOfficeがプリインストールされているため、古いPCでのWebブラウジングやドキュメント作成がスムーズだ。
- 長所: Windowsに似たインターフェースで、zRAMメモリ圧縮ツールにより古いPCでも快適に動作。
- 短所: 他の軽量ディストロと比べるとややリソースを多く必要とするが、10年以内に作られたPCであれば問題ないだろう。
BunsenLabs
- 特徴: BunsenLabsは、かつて人気を博したCrunchbangの後継として誕生。Debian 11(Bullseye)ベースで、Openboxウィンドウマネージャを採用し、軽量で快適なデスクトップ体験を提供する。
- 長所: 32ビット版も提供されているため、さらに古いマシンでも使用可能。洗練されたテーマや壁紙も備え、使いやすさと見た目の両立を実現している。
- 短所: インストール手順がやや長めだが、根気強く設定すればその価値は十分にある。
Lubuntu
- 特徴: UbuntuベースのLubuntuは、古いPCでも軽快に動くことを目指し設計されたディストロだ。LXQtデスクトップ環境を採用し、リソースの消費を抑えたシンプルなデザインが特長。
- 長所: Ubuntuリポジトリに対応しており、アプリの追加が容易。最小限のアプリケーションのみがプリインストールされているため、必要なものだけを追加していく形でカスタマイズが可能。
- 短所: 高性能なPCには物足りなさを感じるかもしれないが、古いPCには最適だ。
LXLE
- 特徴: Ubuntu LTSベースのLXLEは、古いPCに向けて設計され、安定性と長期サポートが重視されたディストロだ。Windows風のデザインで、見た目の美しさも追求している。
- 長所: 見栄えが良く、基本的なアプリが揃っているため、Windowsユーザーに馴染みやすい。また、長期間のサポートも魅力的。
- 短所: カスタマイズがやや難しく、初心者には少しハードルが高い面がある。
Porteus
- 特徴: Porteusは、USBやCDからポータブルに動作する軽量ディストロで、システムRAMで直接実行することで非常に高速。Slackwareベースで、追加ソフトウェアはモジュール形式で提供される。
- 長所: 小型でありながら高速、必要なソフトをモジュールとして追加可能で、持ち運びにも最適。
- 短所: カスタムISOの作成ができなくなっており、必要なアプリが予め選べないのは少し残念だ。
Puppy Linux
- 特徴: Puppy Linuxは、軽量ディストロの草分け的存在であり、豊富なアプリケーションを提供しつつも、軽快な動作が特徴だ。UbuntuベースとSlackwareベースのバージョンがあり、目的に応じて選択できる。
- 長所: 膨大なアプリケーションがあり、Sambaやファイアウォール設定などの管理ツールも完備。
- 短所: インターフェースがやや古めかしいが、スピードを求めるユーザーには最適だ。
SliTaz
- 特徴: SliTazは、「Simple, Light, Incredible, Temporary Autonomous Zone」をコンセプトに設計され、軽量で小型ながらもグラフィカルデスクトップを備えている。
- 長所: ディスクのパーティションを分割せずにWindowsディレクトリ内にインストールできるため、デュアルブートが容易。
- 短所: アプリの数は少なめだが、基礎的な機能は揃っている。
Tiny Core Linux
- 特徴: Tiny Core Linuxは最小17MBから利用可能な超小型ディストロで、コアのみのインストールや、必要に応じてデスクトップ環境を追加できる。
- 長所: Core、TinyCore、CorePlusの3種のオプションがあり、必要最低限の構成から選択可能。128MBのRAMで動作可能なため、極端に古いマシンにも最適だ。
- 短所: 最小構成ではアプリケーションがほぼ存在しないため、使いやすさにはカスタマイズが求められる。
Q4OS
- 特徴: DebianベースのQ4OSは、KDEユーザーに向けて設計されており、デスクトップ環境としてPlasmaと軽量なTrinityを選択できる。Windowsユーザー向けのインストーラーも提供しているため、移行もスムーズ。
- 長所: デスクトッププロファイラーで用途に合わせた設定ができる。32ビット版も提供されているため、古いマシンでも利用可能。
- 短所: 初期状態ではアプリケーションが少なめだが、必要に応じて追加することが推奨される。
これらのディストロはそれぞれ異なるニーズに応え、特定の目的に応じた最適な選択肢を提供している。用途や目的に応じて、自分に合った軽量ディストロを見つけてみてほしい。
詳細はBest lightweight Linux distro of 2024を参照していただきたい。
The gentle yet powerful improvements in these distributions make Monkey Mart Game it easier to use Linux in various situations.