10月16日、GoogleはAndroid 15を公開した。このアップデートには、デバイスのセキュリティ向上、プライバシー保護、そして大画面デバイスの操作性向上などが含まれている。以下に主な新機能を紹介する。
盗難抑止機能とデバイスの迅速な回収支援
新たに導入された「Theft Detection Lock」は、AIを活用してデバイスの盗難を防ぐ機能である。スマートフォンが奪われ、持ち去られそうな動きを感知すると、自動的にデバイスがロックされる。また、「Remote Lock」機能を使用すれば、他のデバイスから簡単にデバイスをロックできる。この機能は、Android 10以上のデバイスで利用可能である。
さらに、Android 15では、SIMカードの取り外しや「Find My Device」機能の無効化を防ぐために、新たな認証手段が導入され、パスワードを推測しようとする攻撃からデバイスを保護する。この一連のアップデートにより、デバイスの不正リセットや転売を防ぎ、盗難そのものを未然に防ぐ効果が期待されている。
センシティブなアプリの非表示
Android 15の「プライベートスペース」は、デジタル上の金庫のような役割を果たす。ソーシャルメディア、デーティングアプリ、銀行アプリなどのセンシティブなアプリをこのスペース内で管理できる。プライベートスペースがロックされている間、これらのアプリは他者からは見えなくなり、アプリリストや通知にも表示されない。さらに、プライベートスペースへのアクセスには追加の認証が必要となるため、他人の目からしっかりと守られる。
折りたたみデバイスとタブレットでの作業効率向上
Android 15では、折りたたみデバイスやタブレットでの作業効率を向上させる新機能が追加された。例えば、タスクバーを簡単に固定・解除できるようになり、GoogleフォトやGmailといったアプリへのアクセスがスムーズになった。また、アプリペアリング機能により、GoogleドライブとGmailを同時に開いてファイルをドラッグ&ドロップできるようになり、マルチタスクが容易になる。
その他の新機能
カメラ、メッセージング、パスワード管理に関する機能も向上している。以下に代表的な改善点を挙げる。
- カメラ機能の強化:Low Light Boostが強化され、暗い場所でもより良い写真が撮れるようになった。また、サードパーティのアプリでもより正確なフラッシュ制御が可能となった。
- メッセージング:キャリアのメッセージングアプリが衛星通信を利用して、モバイルやWi-Fi接続がなくてもメッセージの送受信が可能になった。
- パスキー認証:Passkeysを使用するアプリで、ワンタップでログインできるようになった。
詳細はWhat’s new in Android 15, plus more updatesを参照していただきたい。