8月29日、GoogleはGemini in BigQueryの複数の新機能を正式に提供開始した。
Gemini in BigQueryとは、Google Cloudのデータ分析プラットフォームであるBigQueryにAI機能を統合した新しいサービスであり、データ分析作業の効率を飛躍的に向上させる。これにより、ユーザーはAIを活用して複雑なデータセットの分析や重要な情報の抽出を、より簡単かつ迅速に行うことができる。
特に注目すべきは、自然言語での指示を通じてAIが適切なSQLクエリやPythonコードを生成する機能である。たとえば、ユーザーは次のように指示を出すことができる:
- 「このテーブルの各製品ごとの総売上を計算して。」
- 「pandasを使って、製品の売上と顧客レビュー数の相関を求めるPythonコードを書いて。」
- 「サブスクライバータイプ別に平均旅行時間を計算して。」
これらの指示をAIが解釈し、適切なクエリやコードを生成することで、技術的な専門知識がなくても高度な分析を行うことが可能になる。
さらに、Data Insightsという機能も非常に興味深い。この機能は、ユーザーのデータに基づいた「有用な質問」を自動的に生成する。様々な視点からデータを分析するための質問をAIが提案するのだ。
たとえば、顧客離れ(チャーン)に関するデータを持っている場合、Data Insightsは 「特定の顧客セグメントでチャーンに影響を与えている要因は何か?」といった質問を自動的に提示する 。
Data Insightsの利点は、こうした質問が事前に検証されており、即座に実行できるクエリとして提供される点である。これにより、ユーザーは試行錯誤せずに、即座に実用的な情報を引き出すことができる。このプロセスがBigQueryのインターフェース内でシームレスに行われるため、分析作業の流れを妨げることなく効率的に進めることができる。
これらの機能は、単にクエリやコードを自動生成するだけでなく、データの文脈を理解し、ユーザーが必要とする結果を最短で得られるように設計されている。また、 Gemini in BigQueryは、ユーザーのデータに基づいて学習し続ける ため、時間が経つにつれてさらに精度の高い結果を提供することが可能だ。
詳細はGemini in BigQuery features are now GAを参照していただきたい。