8月26日、Codonプロジェクトは新たなPython実装であるCodon 0.17をリリースした。
CodonはLLVMコンパイラインフラストラクチャを活用し、Pythonコードをネイティブマシンコードにコンパイルすることで、従来のPythonよりも10〜100倍の高速化を目指すオープンソースプロジェクトである。GitHubでも14,000以上のスターを獲得しており、開発者たちからの注目度の高さが伺える。
Codonは、Pythonコードのランタイムオーバーヘッドを回避し、C/C++のパフォーマンスに匹敵する速度を目指している。また、ネイティブのマルチスレッド処理をサポートしており、さらに高いパフォーマンスを引き出すことができる。
今回のバージョン0.17では、LLVM 17コンパイラを基盤とし、新たにfloat16、bfloat16、float128といった浮動小数点型のサポートが追加された。また、既存の関数が更新され、input()
関数の処理が追加されたほか、プロパティセッターもサポートされるようになった。さらに、CPythonにより近づけるための動的ポリモーフィズム処理の改善も行われている。
また、Codon 0.17には例外を無効にするための「-disable-exceptions」フラグが追加されるなど、他にも様々な修正と改良が施されている。
以下に、Codon 0.17の主な新機能と改良点をまとめる。
- LLVM 17コンパイラへのリベース
- float16、bfloat16、float128のサポート追加
input()
関数の処理追加- プロパティセッターのサポート
- 動的ポリモーフィズムの改善
- 「-disable-exceptions」フラグの追加
Codon 0.17のダウンロードおよび詳細については、GitHubを参照していただきたい。