MIXI GROUPには、様々な経歴のメンバーが所属しています。それぞれの専門性やスキルを手に転職を決めた方々は、どのような経歴で、そしてなぜMIXI GROUPを選んだのでしょうか。
中途入社した方々に「転職を考えたきっかけ」「入社を決めた理由」「入社後に感じたこと」を聞く『なんでMIXIに?』。今回は、複数の企業で「QA= Quality Assurance(品質保証)」を深く探求してきたキャリアを持つ開発本部の松谷さんにQA業の醍醐味についてお話を伺いました。
2014年10月 LINE Fukuoka株式会社入社。QA Manager / Specialistを担当。2018年10月 株式会社LIFULL 入社。QAグループでグループ長を務める。2022年2月 rinna株式会社でのQA Leadを経て2023年9月 株式会社MIXI入社。趣味はマンガ家活動。漫画「[テスターちゃん](https://testerchan.hatenadiary.com/)」をWEBで連載中。
QAの面白さは「テストの最適化」にあり
──これまでのキャリアについて教えてください。
大学卒業後、新卒でスーパーマーケットに就職し、グロッサリー部門(一般食品・雑貨部門)で調味料や缶詰、ジュースなどを棚に並べる仕事をしていました。そこで社員教育を担当したことがきっかけで、教師になりたいと思うようになり、大学に入り直し教員免許を取ったんです。
──もともとはQAとは関連のない仕事をしていたんですね。
そうなんです。その後、教職員の仕事を探しましたがタイミングが悪いことに、当時はリーマンショックで就職がものすごく厳しい状況で……。教職にこだわらずいろいろな企業に応募した結果、韓国で検索エンジンを運営している企業の中国法人で働くことになりました。そこで、「QA組織を立ち上げるのでジョインしてもらえないか」と声をかけられたのが、QAとしてのキャリアの始まりです。
3年ほど勤務して、ここで“QAの面白さ”を体験して以来、ずっとQAの経験を積んできました。大手IT企業のグループ会社や、不動産・住宅情報サイトの運営会社、AI系スタートアップ企業などで、テストの計画から設計、実装、実行までシステムテストの全工程、開発プロセス全体でのテスト戦略や計画立案、QA Lead、生成AIに対するQAなどを担当してきました。
──松谷さんが感じた“QAの面白さ”とは?
テスト戦略や計画立案の部分です。
一般的にQAというと、テストをひたすら実行していく…そんなイメージが先行しがちですが、そうではありません。少ないコストで最大の効果を出すにはどうしたらいいかを考える。「テストの最適化」にこそ、QAの面白さがあると思っています。
例えば、戦略を持たずにテスト計画を立案すると、無駄なテストケースを量産することになります。機能的な問題を確認したいのであればその機能の確認に適したテストレベルでのテスト設計を行えばいいですし、データの問題を確認したいのであればデータチェックをすればいい。何を目的としてテストをするのか?が抜けてしまうと、同じ処理のテストケースを1000件並べたテストが作られて、現場のQAが疲弊してしまうんですよね。そんな現状を根本から解決できる「効率的なテスト戦略・テスト計画」に面白さを感じています。
QAも開発も対等なワンチーム
──MIXIに入社を決めたきっかけは何ですか?
以前勤めていた職場の後輩がMIXIに転職していて、“QA部門の組織づくりについて、相談にのってもらいたい”と連絡をもらったことです。QA部門の役割をテスト実行だけではなく、プロセス改善といった上のレイヤーから参画できる組織にしていきたい、という話をもらいました。相談をくれたのは、かつて自分が教育担当して深くやり取りをしていた人でもあったので、何か自分の経験や知識が役立つなら…と会うことになり、そこから何度かやり取りしていく中で、「MIXIに来てもらえないか?」とお誘いをもらいました。
──最終的な入社の決め手は何でしたか?
一つは、QA部門の組織づくりに携われる点です。相談を聞いていて、MIXIのQA部門に“伸びしろ”を感じたんです。部門全体の技術力を目指していくためには何をしたらいいのか?を考えていく中で、自分の知識や技術を伝えていけば、良い方向に進むかもしれない。自分の手で、新しいMIXIのQA部門を作ってみたいと思う気持ちが次第に強くなり、入社を決めました。
もう一つは、QA部門の責任者やマネージャーとカジュアル面談をしたのですが、ものすごく居心地が良かったことですね。
カジュアル面談といえど、面接に近い雰囲気なのだろうと思っていたら全然違っていて(笑)。雑談でめちゃくちゃ盛り上がって、気軽に何でも話せる空気感がありました。話をしている中で、“きっと部門も同様なのだろう”と思えたんですよね。僕自身、働くならば、上下関係が強い職場よりも、フラットで言いたいことがそのまま言える職場に魅力を感じていたので、そこは強く惹かれた点です。
──入社後、実際に働いてみてのMIXIの印象・手応えはどうですか?
入社前に予見していた“過ごしやすさ”みたいなものは、イメージ通りでした。わからないことがあればSlackにいつでも投稿できるチャンネルがあったり、相談のMTGが設けられていたり…“話すべき場所”がちゃんとある。これは特定の部門に限らず、MIXI全体で言えることなんじゃないでしょうか。
例えば、僕がSlackに「こういうテストの自動化を考えているんですけど、どう思いますか?」と雑談レベルで投げかけると、開発の方々が「こういうやり方で進めるのはどうですか」「これなら実現できると思います」と、どんどん意見を出してくれる。こういうやり取りが日々行われています。
──気になったらすぐに言える場があるんですね。
そうですね。それが実現できている理由は、同じゴールを目指すワンチームとして開発とQAが対等な関係にあるからだと思います。
QAが力を持ちすぎると、「このテストは言われた通り全部やらないといけない…」みたいな発想になってしまうけれど、少しでも意図が分からなければ「なぜこれが必要なんですか?」と率直に質問してくれます。忖度とかNGとかがないんですよね。誰にでも等しく情報が共有されていて、一人ひとりが主体者として動くことができる。そういうフラットな風土が、他社にはないMIXIの強みであり、魅力だと感じています。
それから、福利厚生も入社して驚いたことの一つですね。
──どういうことでしょう?
オフィスに社食があって、コンビニがあって、マッサージ室があって、各フロアにコーヒーマシンがあって、出社してオフィスを案内されたときは、本当にびっくりしました。コロナになってからずっとリモートワークで、MIXIに入ったら毎日出社したいと思っていたのですが、オフィスの設備を見て感動!その気持がさらに強くなりました(笑)。福利厚生も含めて、MIXIには社員が過ごしやすい環境が整っているのだと感じました。
社内外の取り組みを通じて、品質文化を育みたい
──現在、担っている役割について教えてください。
大きく2つあって「全社的なQA技術のスキルアップ」と「社外活動を通じたMIXIのブランディング」です。
1つ目の「全社的なQA技術のスキルアップ」については、まずはQA部門から技術力を高めていって、組織全体をリードする“旗振り役”を育てていきたいと考えています。そして、全社員が品質保証活動を意識できる環境をつくっていきたいですね。
──そのために取り組んでいることはありますか?
いろいろ探っているところではありますが、現状は毎週、勉強会を開催しています。QA部門には高いレベルの知識を持った人が多く所属しているのですが、独学で学んできているケースが多いので、勉強会という形で改めて基礎を学ぶ機会を設けています。QAに関する知識や技術の平準化が最初のステップだと考えています。
そこから勉強会に参加したメンバーがそれぞれノウハウを自部門に持ち帰り、その技術を展開していく仕組みが生み出せたらと思っています。
──「社外活動を通じたMIXIのブランディング」については?
今後は、より多くのQA関連イベントで話す機会を増やしたいと考えています。以前、MIXIに入社する前は様々なイベントで登壇して、会社の取り組みや成果を紹介していました。でも、その時はMIXIの社員を見かけることはほとんどなかったんです。活動はしているのに、外にそれを伝えないのはもったいないと感じていました。
イベントで発信することが会社の価値を高め、ブランディングにつながるという考えを広めていきたいです。たくさんの優秀なスピーカーが登壇することで、会社の魅力をもっと広めていきたいと思います。
──社外活動といえば、松谷さんは書籍も出版していますよね?
はい、マンガ家として『マンガでわかるソフトウェアテスト入門 テスターちゃん』という本を出版しています。
漫画を書いた理由は、QA部門に新メンバーがはいってきたときに「とりあえず、これ読んでおいて」と渡せる本があればいいなと思ったからです。最初の入口として、分かりやすくて楽しく学べる…そんな本を目指して制作しました。
──活動の幅が広いですね。
これは個人的な取り組みではありますが、QA部門でさまざまなプロジェクトを動かすことで、そこから少しずつ会社に浸透させていきたいですね。それは、個人のブランディングだけでなく、MIXIの品質意識の向上にもつながると思っています。社内外に向けた地道な活動を積み重ねていき、会社全体の品質文化を育んでいきたいです。
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