7月17日、LIfehackerがが「Firefoxの新しい『プライバシー』機能は実際には広告主にデータを提供する (Firefox's New 'Privacy' Feature Actually Gives Your Data to Advertisers)」と題した記事を公開した。
Firefoxは、プライバシーに配慮したブラウザであることを目指しているが、その資金の大部分が広告事業を基盤とするGoogleからのものであるため、時折難しい立場に立たされる。
Firefox 128では「プライバシー保護広告測定」という機能がデフォルトで導入されたが、この機能の実際の影響について、ユーザーから不満が上がっている。
「プライバシー保護広告測定」とは何か
Mozillaはブログ投稿で、この新機能が広告主向けのウェブ標準を形成するための実験であると説明している。
従来のクッキーを用いた追跡とは異なり、この機能はユーザーの個別の活動を特定せずに広告のパフォーマンスを測定するものである。現在、この広告測定機能はごく少数のサイトでのみ使用されており、広告の成果を確認するために使用されている。
プライバシー保護広告測定では、サイトがFirefoxに対してユーザーが広告をクリックしたか、広告が意図した行動(商品購入など)を取ったかどうかを尋ねることができる。Firefoxはこのデータを直接広告主に提供するのではなく、暗号化し、集約し、匿名で提出する。これにより、ユーザーの閲覧活動やその他のデータは広告主から隠されるが、広告キャンペーンの成果は確認できる。
なぜこの機能が問題なのか
Mozillaの意図は真摯であるように見えるが、この機能がデフォルトで有効になっていることは問題と言ってよいだろう。この機能は技術的には広告主にデータを提供するものであり、ユーザーの許可なく追跡を行うことになる。オンライン広告業界の進化から学んだことは、ユーザーが自分のデータが追跡されるかどうかを選択できるようにするべきだということである。
Firefoxはこの広告測定機能をオプトイン形式で提供すべきであった。
広告追跡は無効にすることができる
Firefox 128でプライバシー保護広告測定を無効にするには、ブラウザの右上にある三本線のアイコンをクリックし、設定 > プライバシーとセキュリティ に進む。次に、ウェブサイト広告の設定 セクションまでスクロールし、ウェブサイトにプライバシー保護広告測定を許可する を無効にする。
詳細はFirefox's New 'Privacy' Feature Actually Gives Your Data to Advertisersを参照していただきたい。