6月19日、GoogleはAndroid 15の第3ベータ版を公開した。今回のリリースにより、Android 15はプラットフォームの安定性を達成し、開発者APIとすべてのアプリ向けの動作が最終版となった。これにより、Android 15をターゲットとするアプリをGoogle Playで提供することが可能になった。

新機能
パスキーとCredential Managerのユーザーエクスペリエンスの向上
Android 15をターゲットとするアプリでは、ユーザーが顔認証、指紋認証、または画面ロックを用いて一段階でサインインできるようになる。また、パスキーでのサインインを誤って閉じた場合でも、キーボードの提案やドロップダウンメニューなどの条件付きUIでパスキーや他のCredential Managerの提案を見ることができる。
シングルステップUIの体験
シングルステップUIは、サインインの際に必要な操作を一回のタップに簡略化する。従来の複数のステップが必要だった操作を一回のタップで完了できるようにし、ユーザーの利便性を向上させる。
フォールバックUIの体験
フォールバックUIは、ユーザーがパスキーやCredential Managerの提案を利用できなかった場合に、パスワードやGoogleでのサインインオプションをキーボードの提案や画面のドロップダウンメニューで提供する。これにより、複数のサインイン方法を簡単に選択できるようになる。
WebSQLの非推奨化
WebSettingsのsetDatabaseEnabled
とgetDatabaseEnabled
が非推奨となった。これらの設定はWebSQLをサポートするために使用されていたが、今後12ヶ月以内に全てのAndroidバージョンで無効化される予定である。W3CはWebSQLを使用するアプリに対し、Web Storage APIやIndexedDBなどの技術に移行することを推奨している。
アプリ、ライブラリ、ツール、ゲームエンジンの準備
SDK、ライブラリ、ツール、ゲームエンジンを開発している場合、互換性の問題を防ぐために必要な更新を行うことが重要である。Google Playやその他の手段でAndroid 15 Beta 3を実行しているデバイスにアプリをインストールし、すべての機能とUIのフローを確認することが推奨される。
16KBページサイズのサポート
Android 15から、16KBのページサイズを使用するデバイスがサポートされる。NDKを使用するアプリやライブラリは再ビルドが必要になる可能性がある。
プライベートスペースのサポート
Android 15には、ユーザーが機密アプリを追加の認証レイヤーの下で保管するためのプライベートスペース機能が含まれている。
Android 15の開始方法
最新のAndroid Studio Koalaを使用し、Android 15の新機能とAPIを試すことが推奨される。互換性テストを行い、SDK Upgrade Assistantを使用してアプリのtargetSdkVersionを更新することが重要である。
詳細はThe Third Beta of Android 15を参照していただきたい。