4月18日、Kubernetesチームは新バージョン「Kubernetes v1.30: Uwubernetes」を公開した。このリリースは、「Uwubernetes」という名前が示す通り、「かわいらしさ」をテーマに採用している。これは、Kubernetesと「UwU」という幸福や可愛らしさを表す顔文字を組み合わせた造語である。
v1.30 Uwubernetes公式キャラクター。「ウーバーニーツ」と呼ぶようだ
Kubernetes v1.30では、全45の改善が加えられ、そのうち17が安定版へ昇格、18がベータ版へ、10がアルファ版へと進んだ。特に注目すべきは、 Podのスケジュール可否を制御する機能が安定版となり 、クラスタのリソース管理がより効率的に行えるようになった点である。
また、開発者向けの変更として、 Goのワークスペースへの移行が完了 した。これはエンド ユーザーにはまったく影響を与えないが、開発者は影響を受ける可能性がある。Go ワークスペースが導入された変更と理由の詳細については、「Using Go workspaces in Kubernetes」 (Kubernetes での Go ワークスペースの使用)を参照のこと。
本リリースにおいて、さまざまな改善が行われたが、中でもユーザーやクラスタ管理者に直接影響を与える機能の安定化が進んだ。例えば、Podのスケジューリングゲートを利用することで、不要なリソースの割り当てを避け、システムの負荷を軽減できるようになる。これにより、クラスタの自動スケーリング機能を利用している場合、コストの削減にもつながる可能性がある。
このほかにも、 クラスタのトラフィックの分散を効果的に行う新機能がアルファ版として導入 され、地理的に近いエンドポイントにトラフィックを優先的にルーティングすることが可能になった。これは、パフォーマンスの最適化だけでなく、コスト削減や信頼性の向上にも寄与する。
Kubernetes v1.30は、公式GitHubからダウンロード可能で、詳細なリリースノートも公開されている。詳細はKubernetes v1.30: Uwubernetesを参照されたい。