4月9日、Pythonの開発チームはPython 3.11.9をリリースした。このバージョンはPython 3.11シリーズの最新のリリースで、新機能と最適化が盛り込まれている。
主要な新機能
Python 3.11.9では、Python 3.10と比較して以下の主要な新機能が提供されている。
- PEP 657 – トレースバックにおけるエラー位置の詳細な指示を含める機能
- PEP 654 – 例外グループとexcept*の導入
- PEP 673 – Self Type
- PEP 646 – 可変ジェネリクス
- PEP 680 – tomllib: 標準ライブラリでのTOML解析サポート
- PEP 675 – 任意のリテラル文字列タイプ
- PEP 655 – 個別のTypedDictアイテムを必須または欠落可能としてマークする機能
- bpo-46752 – asyncioにタスクグループを導入する機能
- PEP 681 – データクラス変換
- bpo-433030– 正規表現での原子グループ化と所有量詞のサポート
Faster CPythonプロジェクトによる高速化
また、3.11ではFaster CPythonプロジェクトによる実行速度向上が盛り込まれている。このプロジェクトは、Pythonインタープリタの性能を分析し、最適化することで、全体的な実行時間を短縮する。具体的な改善策には、コードのコンパイル方法の改善、実行時のメモリ使用量の削減、そして重要なパスにおけるアルゴリズムの効率化が含まれる。これらの改善により、Python 3.11は前バージョンに比べて最大60%の速度向上を達成しており、これは標準ベンチマークスイートでの平均1.22倍の速度向上に相当する。
Python 3.11.9のダウンロードおよび詳細情報については、Python Insider: Python 3.11.9 is now availableで確認できる。