4月5日、OpenAIが新たな機能改善としてfine-tuning APIの拡張とカスタムモデルプログラムの拡大を発表した。
fine-tuning APIの新機能
OpenAIは、GPT-3.5のfine-tuning APIに新しい機能を追加した。このAPIは、ユーザーがモデルの性能を向上させるための手法を提供し、特定のタスクに適したモデルを作成するのに役立つ。例えば、プログラミング言語に特化したコードの生成や、特定の形式でテキストを要約するためのモデルのトレーニング、ユーザーの行動に基づいて個別に作成されたコンテンツの作成などが挙げられる。
fine-tuning APIは、開発者が事前にトレーニングされたモデルを自分のデータに適応させるための柔軟性を提供する。これにより、モデルは特定のタスクやドメインに最適化され、より正確な結果を生成できる。また、このAPIは大規模なトレーニングデータセットを使用してモデルを訓練することができ、高品質な結果を得ることができる。
新機能には、以下のようなものが含まれる。
- 各トレーニングエポックでの完全なfine-tunedモデルのチェックポイントの保存
- モデル品質と性能を比較するための新しい並列プレイグラウンドUI
- サードパーティプラットフォームとの統合のサポート
- 各エポックの終了時に検証データセットで計算されるメトリクス
- ダッシュボードから利用可能なハイパーパラメータの設定
カスタムモデルプログラムの拡大
OpenAIは、カスタムモデルプログラムの拡大も発表した。このプログラムは、特定のドメインに特化したモデルを開発したいと望む組織や研究者のためのパートナーシップだ。
このプログラムを強化するため、モデルの微調整を支援するためのサービスが導入された。これにより、カスタムモデルプログラムによってより低コストで高いリターンを得ることができるようになる。例えば韓国の SK Telecom は、OpenAI と協力して GPT-4 を微調整し、韓国語での通信関連の会話におけるパフォーマンスを向上させたところ、会話の要約の品質が 35% 向上し、意図認識の精度が 33% 向上し、満足度スコアが 3.6 から 4.5 に向上したという。
詳細はこちらを参照していただきたい。