AdGuardは、Manifest V3(MV3)に基づく拡張機能の新しいメジャーアップデートを発表した。このアップデートでは、拡張機能がMV3に適応するために必要な様々な改良が行われた。
主なポイント:
1. 新しいルール優先度スキームの導入
以前のバージョンでは、ルールの優先度付けが不透明だったが、新しいスキームでは修飾子の重みを計算し、ルールの優先度を宣言的に設定できるようになった。これにより、MV3への適応がスムーズになり、より柔軟なフィルタリングが可能となった。詳細はKnowledge Baseを参照。
2. $badfilter
修飾子のサポート拡充$badfilter
修飾子は、他のルールを無効にする機能を提供する。今回のアップデートでは、この修飾子のサポートが以前よりも広範に拡充され、より柔軟なルール適用が可能になった。
3. $cookie
修飾子の追加サポート$cookie
修飾子は、Cookieの存続時間(TTL)を指定できるようにする。MV3の現行機能では不十分だったため、この修飾子を適切にサポートするために、MV3 APIとTSUrlFilterエンジンが組み合わさった。
4. $elemhide
、$generichide
、$specifichide
修飾子の追加サポート
これらの修飾子は、特定のウェブサイトでのコスメティックフィルタリングの無効化を可能にする。MV3ではこれらのツールが提供されていなかったため、TSUrlFilterフィルタリングエンジンを介してサポートが追加された。
5. その他の修飾子へのサポート追加
新しいアップデートでは、さまざまな修飾子がサポートされるようになり、HTTPメソッドの制限やヘッダーの削除など、より多彩なルールの設定が可能になった。
この大規模なアップデートにより、AdGuardはManifest V3の厳しい条件下で動作する初の広告ブロッカーとなった。アップデートの詳細については、AdGuardのブログをご参照いただきたい。