Bun v0.7.2リリースー Node.jsのワーカースレッドをサポート

Bun v0.7.2が本日公開され、JavaScriptランタイム、バンドラー、トランスパイラー、およびパッケージマネージャーの機能を1つに統合したと発表された。

この新バージョンでは、node:worker_threadsとnode:diagnostics_channelのサポートが追加され、BroadcastChannelが利用可能になった。また、Node.jsとの互換性も改善され、いくつかの重大なメモリリークも修正されたとされている。

Bun v0.7.2の新機能と修正の概要

Bun v0.7.2では、次のような新機能と修正が行われている。

Node.js worker_threadsのサポート

Bun v0.7.2では、Node.jsのworker_threadsモジュールをサポートし、Workerをグローバル変数として使用できるようになった。これにより、node:worker_threadsに依存するパッケージやフレームワークをBun内で利用できる。例えば、以下のようなコードでnode:worker_threadsをBunで使用できる。

import { Worker } from "node:worker_threads";
const worker = new Worker("./worker.js");

bun . - メインファイルの実行

Bun v0.7.2では、bun .コマンドを使用することで、ファイルのパスを入力する手間を省略してプロジェクトを実行できるようになった。これはimport '.'と同等の機能を持つ。

BroadcastChannelの追加

新たにBroadcastChannelがBunで利用可能になった。これにより、複数のWorkerスレッドとメインスレッド間でメッセージのパブリッシュとサブスクライブが簡単に行えるようになる。

const channel = new BroadcastChannel("my-channel");
const message = { hello: "world" };
channel.onmessage = (event) => {
  console.log(event.data); // { hello: "world" }
};
channel.postMessage(message);

Errorオブジェクトのクローンサポート

postMessageとstructuredClone()によって、Errorオブジェクトのクローンがサポートされるようになった。これにより、エラーオブジェクトを簡単に複製できる。

const error = new Error("hello world");
const clone = structuredClone(error);
console.log(clone.message); // "hello world"